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万博開幕まで1週間“大規模リハ”で見た期待と課題 大行列は想定外? 食で新たな火種か【バンキシャ!】

2025年4月7日 1:26
万博開幕まで1週間“大規模リハ”で見た期待と課題 大行列は想定外? 食で新たな火種か【バンキシャ!】
大阪・関西万博が開幕するのを前に、会場では大規模リハーサルが行われました。開幕まで1週間となる中(6日時点)、依然残る課題とは――。「バンキシャ!」は、場内を取材しました。

    ◇◇◇

「大阪・関西万博」の会場では、午前9時のオープンとともに続々と人が会場内へ入っていった。万博開幕まで1週間となった6日、本番を想定した大規模なリハーサル「テストラン」が行われた。

6日に招待されたのは、抽選に当たった府民らおよそ5万人。

バンキシャ!
「どうですか、この雰囲気は?」

来場者
「すごい楽しいですね」
「ワクワクします」

4日から6日まで実施するテストランの目的は、運営上の改善点などを洗い出すこと。

シンガポールならではのグルメを堪能する人たちの姿もあった。

来場者
「焼き鳥みたいな感じでカレーのスパイスがきいていて、めちゃくちゃおいしかった」

パン生地に砂糖をまぶしたご当地スイーツも味わえたという。

一方、この大規模リハーサルで見えてきた課題は…。

親子
「パビリオンがほとんど閉まっている状態だった」

実は自前でパビリオンを建設する国のうち、テストランに間に合ったのは半数ほど。さらに“並ばない万博”がウリの一つだったのだが、開場してから2時間後には・・・。

バンキシャ!
「予約なしの待ち時間が1時間40分にのびています」

働くスタッフも…。

警備員
「ごめんなさい。私もちょっと場所がわからないので…」

    ◇

4日、ヨーロッパにある国ルクセンブルクのパビリオンを取材した。

ナンシー・ブラウン副館長
「私たちのテーマは『ドキドキ』です」

どんな演出なのだろうか――。

ナンシー・ブラウン副館長
「体験を通してあなたは美しい自然や景色の一部になれるんです」

スクリーンに映し出されたのは、ルクセンブルクの大自然の映像。床にはネットがはられ、その下にもスクリーンが。浮遊感を味わいながら、映像の中にいるような体験ができるという。

バンキシャ!
「足元にもスクリーンが広がっていて、引き込まれる感じ。没入感があります」

あと1週間で開幕する万博。およそ500日前、会場は大屋根リングの形がかろうじてわかる程度だった。5日、上空から見てみるとリングは完成し、その中には多くの建物が。しかし、開幕1週間前のテストランに間に合った海外パビリオンは、自前で建設する国のうち半数ほどにとどまっているという。そのため、会場の限られたところに来場者が集中し、大混雑が起きていた。

5日は、およそ3万人が招待されたが、期間中は1日最大22万7000人の来場者を想定。ウリの一つ“並ばない万博”は、実現できるのだろうか。

    ◇◇◇

本番を想定したリハーサル「テストラン」。万博の警備スタッフにとっても初の実践の場だ。混乱が起きないように会場を巡回していると…。

来場者
「すみません、当日予約はどこですか」

警備員
「当日予約は一応、インフォメーションで聞いていただいていいですか」

本来の業務ではない道案内を求められる場面も。さらに…。

来場者
「あのリングにのぼりたいんですけど」

警備員
「あそこにインフォメーションが書いてあるので。ごめんなさい、私もちょっと場所がわからないので」

話を聞くと…。

警備員
「ひとつひとつ覚えるんですよ。インフォメーションが一番だと思う。下手なこと言えないので」

ひとまず、インフォメーションセンターに案内。ただ、そのインフォメーションセンターに行ってみると、ここにも行列ができていた。

    ◇◇◇

テストランには飲食店も参加。回転ずしチェーンの「くら寿司」では。

バンキシャ!
「見たことがない。『トーゴ共和国の料理』って書いてある」

くら寿司 担当者
「『アジデジ』です。(アフリカの)トーゴ共和国の商品です。グリルチキンにピーナツソースをかけた商品になるんですけど、レシピが全く存在しなくて」

会場内の店舗では、70の国や地域の代表的な料理を回転ベルトで提供する予定だが、本場の味を再現するのに苦戦。大使や関係者らにも試食してもらい試行錯誤をしてきたという。本番まであと1週間、残る課題は…。

くら寿司 担当者
「通常の店舗では70の国や地域すべて販売しているわけではないので、従業員に覚えてもらい、ギリギリまでそのトレーニングを続けてお客様をお出迎えしたいなと思っています」

こうしたグルメも万博の楽しみの一つ。テストランの参加者もグルメを堪能した様子。

ところが、SNSにはこんな投稿も…。

「なぜ、その値段設定なの?」
「そばは手ごろな値段で食べられるのがウリでは?」
         
声があがったのは、その名も「究極のえきそば」3850円だ。万博のために作った限定商品で、使っているのは神戸牛の肩ロース100グラム、それを輪島塗の器に盛った一品だ。
     
まねき食品「えきそば」店長
「見た目、食べて、手にもつ肌触りとか、五感すべてで究極・高級感を味わってもらえるようなメニューを考えた」

この一品だけではなく比較的手が出しやすい価格の海老天えきそば(1375円)も販売しているという。

大阪・関西万博は、4月13日から10月13日までの半年間行われる。

(※4月6日放送『真相報道バンキシャ!』より)
最終更新日:2025年4月7日 1:26
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