【解説】「ブッキングドットコム」を集団提訴 料金「数か月支払われず」…問題の原因は?
世界最大級の宿泊予約サイト「ブッキングドットコム」からの宿泊料金の未払いが相次いでいるとして、宿泊業者が合わせて3600万円あまりの損害賠償を求めて集団提訴しました。なぜ問題は起きたのか…。
■最長で“約4か月の未払い”…従業員の退職 倒産寸前の施設も
中島芽生キャスター
「『数か月にわたって宿泊料金が支払われていない』として、宿泊業者が集団提訴したのですが、その相手は世界最大級の宿泊予約サイト『ブッキングドットコム』です」
「何を訴えているのかといいますと、ブッキングドットコム側が、事前の決済で客から預かった宿泊料金を宿泊業者側に支払っていないとして、オランダの本社と日本法人に合わせて3600万円あまりの損害賠償を求めています」
「原告側によると、最長で約4か月支払われていない人もいるといい、中には従業員が退職に至ったケースや、税金や社会保険料が払えず倒産寸前のところもあると訴えています。同様の相談は50人以上からきていて、小規模施設に集中しているといい、被害総額は数十億円以上に及ぶ可能性もあるということです」
■原因は「システムメンテナンスの不具合」?
「実際に、ブッキングドットコムからの支払いが遅れていた箱根の宿泊施設に話を聞くと『今は滞りなく支払われているものの、売り上げの約半分がブッキングドットコムの予約ということで、支払いトラブルが何か月も続いていることに関しては、不信感がある』と話していました(※集団提訴した施設ではありません)」
「なぜ問題が起きたのか、『原因は、今年7月のシステムメンテナンスの不具合』とブッキングドットコム側は説明しています。また、『大半の支払いはすでに再開された』としたうえで、『訴状の内容を確認していないが、システムの更新で一部の支払いに遅れが生じ、お詫び申しあげます』などとコメントしています」
(『news zero』より)