送迎バスに設置義務、「置き去り防止」の安全装置 今月中に86%完了の見込み 保育園や幼稚園などで
4月から保育園や幼稚園などの送迎バスに設置が義務づけられた、置き去り防止の安全装置について、こども家庭庁は今月中におよそ86%のバスに設置が完了する見込みであると明らかにしました。
去年9月、静岡県牧之原市の認定こども園で園児が送迎バスに置き去りにされ死亡した事件を受け、幼稚園・保育園・特別支援学校などの送迎バスには、今年4月から、1年間の猶予期間を設けた上で、置き去り防止の安全装置の取り付けが義務づけられました。
こうした中、こども家庭庁が行った取り付け状況の調査では全国2万4286施設の送迎バス5万4345台のうち、10月末までに72.5%に当たる3万9379台で設置が完了したことがわかりました。また今月末までに全体の85.7%に当たる4万6596台に取り付けが完了する見込みということです。
施設・事業所別で見ると、幼稚園、保育所、認定こども園では、10月末の時点で、いずれも設置率が9割を超えていますが、指定児童発達支援事業所は55.2%、放課後等デイサービスは56.8%と設置率が6割を下回っています。
こども家庭庁の担当者は、こうした施設は小規模で職員の数が少ないことや、障害のあるこどもたちの特性を踏まえた装置の選定などで設置に時間がかかっているとしていますが、こうした事業所でも3月末までにほぼ設置が完了する見通しだということです。