ことし5月におよそ482億円相当のDMMビットコインが流出した問題について、警察庁は北朝鮮のハッカー集団がビットコインを流出させ盗み取ったと特定しました。

DMMグループで、仮想通貨交換業を営むDMMビットコインでは、ことし5月におよそ482億円相当のビットコインが不正流出しました。

DMM側からの相談を受けて警察が捜査したところ、北朝鮮のハッカー集団「TraderTraitor」が盗み取っていたと特定したということです。

「TraderTraitor」はDMMビットコインから委託を受ける暗号資産ウォレット事業者「Ginco」の従業員に対し、SNSの「LinkedIn」でヘッドハンティングを装い「あなたの技術スキルに感銘を受けた。あなたからプログラミングを学びたい」などと接触。

従業員の端末がマルウェアに感染するよう仕向け、DMMビットコインと「Ginco」の間の取引を改ざんすることでビットコインを流出させたとみられています。

警察庁は、北朝鮮のハッカー集団の中には今回のように第三者を装って近づく手口があるとして、暗号資産を扱う事業者や従業員に注意を呼びかけています。