両陛下が沖縄訪問「平和の大切さを心に刻みました」
即位後初めて沖縄を訪れた天皇皇后両陛下は、戦没者の慰霊後、夜には今年5月に行われた復帰50周年記念式典の出席者らと懇談されました。
天皇皇后両陛下が懇談されたのは、沖縄復帰50周年記念式典で、県民代表としてあいさつに立った高良政勝さんら5人です。高良さんは、終戦の前年にアメリカ軍の魚雷攻撃で沈没した学童疎開船「対馬丸」に一緒に乗船していた家族9人を亡くし、その歴史を伝える「対馬丸記念館」の館長などを務めてきました。
陛下が「対馬丸記念館」の運営について尋ねると、高良さんは「財政が厳しい。新型コロナで余計に大変でした」と述べ、両陛下に「ぜひ来てください」と伝えていました。陛下は、かつて上皇ご夫妻が来館した時のことを「聞いています」と話されました。
即位後初めての沖縄訪問で、両陛下は初日を終えた感想を側近を通じて寄せ、「二人そろってでは25年ぶりに沖縄を訪問できたことをうれしく思います」「静かに燃える『平和の火』の前に立ち、青く広がる太平洋を望みながら、沖縄戦の悲惨さや、私たちが現在、享受している平和のありがたさを思い、改めて平和の大切さを心に刻みました」などと述べられました。