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「三社祭」4年ぶりに“完全復活” 待ちわびた人たちは… 東京・浅草

2023年5月19日 21:49
「三社祭」4年ぶりに“完全復活” 待ちわびた人たちは… 東京・浅草

東京・浅草の“初夏の風物詩”である「三社祭」が4年ぶりに完全復活します。初日の19日はあいにくの雨となりましたが、浅草の街は祭りを待ちわびた人たちの活気で満ちていました。

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19日、東京・浅草には山車を一生懸命ひく子どもたちの姿がありました。頭にハチマキを巻いて気合十分です。大人たちも、我が子の晴れ姿をカメラに収めようと気合十分でした。

江戸の初夏の風物詩、「三社祭」が19日から始まりました。この祭りは例年約180万人を集めますが、2020年以降は新型コロナウイルスの感染対策で神輿をトラックの荷台にのせるなど、行事や日程の大幅な変更を余儀なくされてきました。

 浅草象潟町会 前田行男会長
「(神輿が)やっと今、解禁になって、みんな待ち焦がれていたんじゃないですか」

 コロナ禍前と同じ規模で「神輿」を担いで街を練り歩くなど、4年ぶりに“完全復活”を遂げるのです。楽しみにしているのは日本人だけではなく、神輿を見て大喜びする外国人観光客もいました。

アメリカから来た観光客
「神輿を担いでいるのを見たいんだよ!」

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去年オープンしたからあげ店では、初めての三社祭に向け、食材をいつもの倍に増やすなど準備をしてきました。ところが、祭りの始まりをつげる大行列が、あいにくの雨で中止になってしまいました。

東京浅草チキン 溝上舞香店長
「ショックですね。めちゃくちゃ楽しみにしていました」

それでも祭りはあと2日あるため――

東京浅草チキン 溝上舞香店長
「ただただ楽しみです。前々から地元の方が『三社はすごいぞ』って」

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4年ぶりに“完全復活”する三社祭を待ちわびた人もいます。三社祭の神輿をモチーフにした雷5656会館で浅草名物「雷おこし」を製造・販売する、創業220年の土産物店の穂刈久米一社長です。

19日朝、雷門の横の店に行ってみると、店員が店の中に次々と段ボールを搬入していました。

店員
「前日からこんだけの商品ですよ」

三社祭限定の商品の準備などで大忙しでした。しかし、社長の姿は店にはなく、街で挨拶回りをしていました。

常盤堂雷おこし本舗 穂刈久米一社長
「お正月の次に忙しいのがうちの店、三社祭なんだけど、社長は仕事していません!」

照れ隠しなのか、自嘲する社長ですが、“浅草の顔”でもある社長にとって、挨拶回りも大事な仕事の1つです。

常盤堂雷おこし本舗 穂刈久米一社長
「今日からワクワクしているよ、これでも抑えている方だもん」

コロナ禍で売り上げは2割にまで落ち込むなど、大きな打撃を受けた分、長年大事にしてきた「三社祭」の復活を心から喜んでいるのです。

常盤堂雷おこし本舗 穂刈久米一社長
「(コロナ禍あけ)最初のお祭りですから、浅草にそれで人がたくさん来て、おみこしを見に来てくれる人がたくさん来てくれるといいな」

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