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福島第一原発、襲った津波は14~15mに

2011年4月10日 2:33
福島第一原発、襲った津波は14~15mに

 「東京電力」は9日、福島第一原子力発電所が東日本大震災で発生した津波に襲われた時の映像を公開した。

 この映像は、東日本大震災が起きた先月11日、福島第一原発の職員が撮影していたもの。押し寄せた津波が施設とぶつかった際に、高くしぶきを上げている様子が映っている。高さは約20メートルになったとみられる。

 また、東京電力は、福島第一原発を上空から撮影した津波の前と後の写真2枚を公開。津波で海沿いの木々が広い範囲で押し流されたことがわかる。東京電力によると、施設を襲った津波は高さが14~15メートルに達していた。福島第一原発が想定していた津波の最大の高さは5.7メートルだった。

 また、津波によって、原子炉建屋など主要な施設がほぼ全て4~5メートルの高さまで浸水したという。

 福島第一原発は、津波によって電源設備やポンプなどが流されたり、破壊されたりして、原子炉を冷却する機能が停止し、その後、水素爆発や放射能漏れが起こり、今も深刻な状況が続いている。

 また、復旧作業を阻んでいる高濃度の放射性物質を含む汚染水を、施設内の集中廃棄物処理施設に安全に移すための準備段階がほぼ終わった。東京電力は10日から、「トレンチ」と呼ばれる作業用トンネル内の汚染水を、タービン建屋内の復水器に移す作業を始める予定で、高濃度の汚染水の「玉突き排水」を本格化させたい考え。