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【年金企画】常連客に騙されて借金2000万円!自らの店を閉店し、夜中3時~夜10時までバイトを掛け持ちし食事はカップ麺…完済した今もアルバイトを続け、月6万円の年金生活と合わせて生活する“働きづめ”女性に密着

2024年9月1日 12:00
【年金企画】常連客に騙されて借金2000万円!自らの店を閉店し、夜中3時~夜10時までバイトを掛け持ちし食事はカップ麺…完済した今もアルバイトを続け、月6万円の年金生活と合わせて生活する“働きづめ”女性に密着
人生山あり谷あり…年金月6万円の女性のイマに密着

 2024年8月15日(木)は、2か月に1度の「年金支給日」。『ミヤネ屋』は月額6万円の年金とアルバイトで生活しているという宮川さん(77)を取材。離婚後、子どもを育てながら自らの店を持つも、常連客に騙されて背負わされた借金はなんと2000万円!ずっと働き詰めの人生でも「つらいと思ったことはない」という、その波乱万丈の半生とは?

■保険会社で働いた資金で自らの店を開店!しかし、常連客に騙され背負った借金2000万円…「店をやめた」

 大阪市内で出会った宮川さん(77)。約6万円の年金にアルバイトを加えた約10万円が1か月の収入だといいます。普段の生活について、ご自宅でお話を伺いました。

Q.家賃はいくらですか?
(宮川さん)
「2万2700円」

Q.ここには何年お住まいですか?
(宮川さん)
「ここは15年」

 現在、市営住宅に一人暮らしの宮川さんは、20歳のときに北海道で結婚。3人の子宝に恵まれ夫とスナックを経営していましたが、27歳で離婚しました。その5年後、3人の子どもを連れ、大阪に移り住んだといいます。

(宮川さん)
「保険会社に5年ちょっといたのかな。ノルマ・ノルマ・ノルマって追い詰められるときがあって。そんなん嫌やわと思って…」

Q.保険会社で5年ちょっと働いて、その後は?
(宮川さん)
「それで店を始めたんですよ、スナック」

 保険会社で働いて貯めた資金で、自身の店をオープン。常連客もつくようになり、20年以上もの間、店を切り盛りしてきました。ところが…。

(宮川さん)
「保証人になって騙されたんですよ、2000万円ぐらい」

 宮川さんは、50代半ばで巨額の借金を背負い、自身の店を閉めることになってしまいました。面倒見の良い宮川さんは頼まれたら断れず、何度も騙されることになったといいます。中でも、一番ショックを受けたのが…。

(宮川さん)
「(騙された相手は)うちの常連さんやったからね。それも良いお客さんやったから。車かなんか買うのに保証人になって…」

Q.車だけ持って、どこかに消えたんですか?
(宮川さん)
「何回か払ったみたいで、その後は音信不通になって、逃げたから探しようがないじゃない。そんなことがあって、店をやめた」

■夜中3時から夜10時までアルバイトを掛け持ち、食事はカップ麺…5年で借金2000万円を完済「自分でもよくやったと思う」

 信頼する常連客からの裏切り。早急に借金を返済するため、自分にできる仕事を必死に探した宮川さん。条件が合う求人を見つけると、片っ端から応募したといいます。

(宮川さん)
「お弁当屋さん(の仕事)があったんですよ。夜中の3時から7時まで。やったことないけど働かなあかんし、とりあえず行った。そして、ケーキとチーズケーキとバターを作る会社があるんですよ。そこが午前8時から午後3時まで。それと(大手食品メーカーで)午後5時から午後10時まで。全部でパート3つ行っていた。自分でも今だったら良くやったと思うわ」

 アルバイトを3つ掛け持ちし、当時の収入は1か月で約35万円~40万円になりましたが、そのほとんどを借金返済に充てていたといいます。

(宮川さん)
「うちの親がもらっている年金の分で生活していました。借金返そうっていうのが頭にあって、もうほとんど疲れているから、寝て起きての生活。だから、どこにも行かなかった。その時は、食べるものもカップラーメンぐらい」

 その努力の結果、2000万円の借金は5年で完済。そして、定年を迎えた後も、生活のために働き続けた宮川さん。次第に生活は安定していきました。

■70歳を超え、今はビル清掃の仕事に…働き詰めの人生でも「辛いってことはなかった」

 しかし、2021年に状況が一変します。“新型コロナ”の流行により勤務先で人員削減が行われ、再び職を失うことに…。70歳を超えた宮川さんの新しい働き口は、簡単には見つかりませんでした。そこで訪れたのが…。

(宮川さん)
「人材派遣センターってあるんですよ。そこに登録して、ビルの掃除をやっている」

 高齢者でも働ける仕事を紹介する「人材派遣センター」を利用。現在も、清掃の仕事で週2~3日ほどのペースで働いているといいます。

(宮川さん)
「最初やった時は、しんどかった。要領がわかんないでしょ、腰痛いし。もう今は慣れたわ」

 まさに“働き詰めの人生”を送ってきた宮川さん。自身の人生を振り返ると…。

(宮川さん)
「つらい…つらいってことはなかった。思ったことないわ。(私の)話を聞いたら、すごい苦労しているように思うけど、全然平気な顔してる。だって、楽しかったもん。今(清掃の)仕事をしだしてから全然年齢は関係ないって思ったから、これからも働きたい」

■待望の年金受給日に思うこと― 「ずっと働き詰めやったから、色々なことをして楽しみたい」

 そして年金支給日、当日。この日の大阪は、最高気温37.6℃の猛暑日。厳しい暑さの中、ATMには短い列ができていて、10分ほど並ぶことにー。

Q.入っていましたか?
(宮川さん)
「はい」

 見せてもらった通帳には、12万9133円の入金がありました。1か月で約6万5000円の支給です。

Q.今日って何かご予定はあるんですか?
(宮川さん)
「友達と約束しています」

 同年代の友人との約束。向かった先で行われていたのは、麻雀です。地域の様々な年代が集まる交流スペースで、宮川さんは月に2回ほど頭の体操と称して「健康麻雀」を楽しんでいるといいます。もちろん、お金を賭けることは決してありません。

Q.何年ぐらい通っているんですか?
(宮川さん)
「5年ぐらい。携帯電話でしていたんですよ、麻雀。全然初心者。でもね、結構友だち増えますよ」

 趣味を通じて新しい出会いもあり、友人が増えたという宮川さん。実は、麻雀以外にも、月に1回1000円のフラダンス教室に通うほか、カラオケやゴスペル・ヨガなど様々な趣味を持っています。現在は、生活に支障が出ない程度に趣味を楽しむのが生き甲斐だといいます。

Q.今後の目標は?
(宮川さん)
「ずっと働き詰めやったから、今までしてなかったこと、趣味とか友達とか旅行も行ったり、色々なことをして楽しみたいと思います」

(「情報ライブ ミヤネ屋」2024年8月19日放送)

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