崖の上の「ポニョ」が母親に 双子の子ヤギを出産 カメラが捉えた新たな命の誕生
かつて千葉県佐倉市の線路沿いの崖に住みつき、その後、保護されたヤギの「ポニョ」が母親になりました。「ポニョ」の動向を追いかけてきた「news every.」は今回、特別に出産の瞬間を園長と共に見守りました。
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記者(千葉・佐倉市「草ぶえの丘」、7日)
「ポニョが子ヤギの方に顔を近づけています。お母さんになったんだね」
かつて話題になったヤギ、「ポニョ」が、5日に双子の子ヤギを産みました。「news every.」はこの双子の出産の瞬間を特別に取材させてもらいました。
ヤギの女の子「ポニョ」は今から3年ほど前、千葉・佐倉市の線路沿いの斜面に約3か月住みついていました。市内の「草ぶえの丘」に保護されると元気に成長し、瞬く間に人気者になりました。そして、斜面からの救出作戦に協力した「むつざわヤギ牧場」のヤギ「豆の助」と結ばれたのです。
今年で3歳になったポニョ。出産が間近に迫った2日、草ぶえの丘の田辺園長は気が気じゃない様子でした。
草ぶえの丘 田辺篤也園長
「あと何日かで生まれる時期まできてる。大きくなりましたよね。なるべく目の届くところにいようかと」
ヤギの出産に立ち会うのは初めてでした。田辺園長は2日(日)から出産予定日の週末まで、ポニョをすぐそばで見守ることにしました。田辺園長と一緒に、「news every.」もその時を待ちました。
泊まり込み初日の4日夜は、特に変わった様子はありませんでした。そして、日をまたいだ5日午前5時すぎ、異変が起きました。田辺園長はすぐさまポニョの元に駆けつけました。
田辺園長
「あ! きてる、きてる!」
田辺園長
「頑張ろう! ポニョ! 頑張って! あ!」
news every.
「あ! 出てきた!」
田辺園長
「タオル! タオル持ってきて!」
日が昇るとともに、新たな命が誕生しました。着ていたシャツを脱ぎ、赤ちゃんヤギの体を拭く田辺園長。
田辺園長
「元気でいてくれ…」
赤ちゃんヤギは10分ほどで…
news every.
「立とうとしてますね」
田辺園長
「あ! 来る!」
さらに、小さな命がもう一つ誕生しました。線路沿いの斜面にいたあのポニョが、2匹の子どものお母さんになりました。
田辺園長
「ポニョ頑張ったね~」
ポニョは一生懸命声を出す子どもに反応し、体をなめるなど交互に面倒を見ていました。獣医師が到着すると、田辺園長は…
田辺園長
「先生の顔を見てホッとしました」
獣医師
「あら、2匹とも男の子ですよ」
田辺園長
「いやー疲れたよ、これ」
緊張がとけたのか、その場に座り込みました。
田辺園長
「最初にポニョが来た時、こんなに小さい時に来て、いまやお母さんですからね。何回も経験することではないと思うんですけど。この(ポニョの)表情見て分かるとおり、無事に生まれてきてありがとう。それ以外考えられないです。いやー! よかった!」
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子ども一般公開は5月3日を予定。名前は市のホームページで公募するということです。