札幌・すすきののホテルで頭部のない男性の遺体が見つかり、親子3人が起訴された事件で、父親の10回目の裁判員裁判が開かれました。検察は父親に懲役10年を求刑し、裁判は結審しました。

起訴状によりますと、田村修被告は2023年、のこぎりなどを購入し、娘の瑠奈被告に提供したほか、事件当日に瑠奈被告を送迎した殺人ほう助などの罪に問われています。裁判は瑠奈被告の殺害計画を、いつ知ったのかが争点です。

18日の論告で、検察は「瑠奈被告の計画は一人で確実に被害者を殺害する十分に練られたもので、手助けが不可欠」と指摘。「一人娘の瑠奈被告の意思を尊重するため、結果的に計画に加担した」と主張し、修被告に懲役10年を求刑しました。

一方で、弁護側は「瑠奈被告の殺意などを事前に知っていたと推認できる証拠が全くない」と指摘。修被告は事前に計画を認識しておらず、「いずれの犯罪も成立しない」と改めて無罪を主張しました。修被告の判決は来月12日に言い渡されます。