「台風7号」接近中…今できる備えは? 飛来物への対策、気象庁「キキクル」の活用 【#みんなのギモン】
●飛来物の危険…猛烈な風に備えは?
●いまどんな危機?「キキクル」確認法
山崎アナウンサー
「猛烈な風の中では、さまざまなモノが危険になります。京都大学防災研究所が行った実験では、秒速35メートルの速さで飛んできたビニール傘が、厚さ3ミリのガラス板を粉々に砕いてしまいました」
「猛烈な風で危険なのは、傘だけではありません。水の入ったペットボトルや、ぬれた雑誌、さらにスリッパでも、窓ガラスを突き破るのに十分な破壊力があることがわかりました」
桐谷美玲キャスター
「柔らかいスリッパでも威力が出てしまうということですね」
森圭介キャスター
「家の外にあるものが飛んでいかないように、それらを家の中に置くなどの準備も必要ですね」
山崎アナウンサー
「実は、2018年の台風21号の分析では、アパートやマンションなど集合住宅の被害は、約8割が『ガラス』に集中していたんです。飛来物でも大きな被害が発生するので、まずは雨戸やシャッターが対策の基本です。風が強くなる前にきちんと閉まるのか、点検をお願いします」
忽滑谷こころアナウンサー
「マンションだと、雨戸やシャッターがついているところが少ないし、この台風のために今からつけることは難しいと思うのですが、この場合の対策はありますか?」
山崎アナウンサー
「確かに難しいですよね。そこで、台風が接近する前日の『今からできる窓ガラス対策』を、危機管理アドバイザーの国崎信江さんに聞きました」
山崎アナウンサー
「窓ガラスが割れたとき、ケガを防ぐために効果的なのは、スーパーやホームセンターなどでも売っている飛散防止フィルムを貼ることだといいます。備えの意味でも、可能な方は今からでも買いに行って貼ってほしいし、地震の時にも役立つとのことでした」
刈川くるみキャスター
「常備したいものですね。ただ、どうしても手に入らない場合、家にあるモノで代用できたりするんでしょうか?」
山崎アナウンサー
「はい。家にあるものでも代用できます。ここで紹介するのは、あくまでも緊急対策ですが、みなさんのご自宅に、『レジャーシート』『段ボール』『ゴミ袋やラップ』はないでしょうか?」
森キャスター
「レジャーシートは、どう貼るのでしょうか?」
山崎アナウンサー
「まず、窓ガラスに隙間ができないよう、大きいレジャーシートで完全に覆います。そして国崎さんによると、窓ガラス自体に合わせて貼るのではなく、窓枠に沿ってテープで貼るのがおすすめだといいます。窓枠の四辺すべて、しっかり止めていただくことが大切です」
「国崎さんは、飛散防止フィルムやレジャーシートを今から入手するのが難しければ、ラップやゴミ袋でも緊急対策にはなると話しています。また、こうした対策のあとは、最後にカーテンをしっかり閉めることも忘れないようにしてくださいということです」
山崎アナウンサー
「大雨や台風の時、自分がいる場所やこれから行く場所に、どういった危険が迫っているかを知ることができるツールが、気象庁のホームページにある『キキクル』です」
「災害の種類は、土砂災害、浸水害、洪水害の3種類に分かれています。それぞれのボタンをタップすることで切り替えて見ることができます」
山崎アナウンサー
「そして、それぞれの災害の危険度は、5段階で示されます。黄色は『注意』、赤は『警戒』、紫は『危険』、黒は『災害切迫』です」
「『黒』が出現した場合は、重大な災害が切迫しているか、すでに発生している可能性が高い状況を示しているので、避難などを検討している場合は、少なくとも『危険』を示す『紫』が出現した時点で、避難開始を判断することが重要です。遅くとも『紫』の間に避難をしていただきたいと思います」
「さらに、今回の台風では猛烈な風が予想されています。雨や風が強くなった後では、避難することが難しくなるので、キキクルの危険度が上がる前に、早め早めに、安全な場所への避難などをためらわないようにしていただきたいと思います」
森キャスター
「『キキクル』はスマートフォンでも非常に見やすく、『キキクル』と入力したら簡単に出てきます。地震とは違い台風は、備えることが事前にできる災害です。お盆休みで自宅とは違うところにいる人も、このタイミングで調べてほしいと思います」
山崎アナウンサー
「台風の本体が近づく前にぜひ、暴風や大雨への対策、備え、避難経路など、必ずご確認ください」
(2024年8月15日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
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