53年ぶりに最年少記録更新…藤井聡太七冠「永世棋聖」資格獲得 “勝負メシ”は…
藤井聡太七冠の“地元”愛知県で7月1日に行われていた棋聖戦第3局。午前9時前、深く一礼して対局室に入ったのは、挑戦者の山崎隆之八段。自身初のタイトルを狙う43歳です。
迎え撃つは21歳の藤井七冠。2連勝中でタイトル防衛に“王手”をかけています。
午前9時ごろに始まった“年の差2倍対局”。藤井七冠は、約9か月ぶりに“七冠”として対局に臨みました。
これで去年10月以降、独占していた8つのタイトルを1つ失い「七冠」に。一方、現在争っている「棋聖」のタイトル。1日に勝てば棋聖戦5連覇となり、「永世棋聖」の資格を手にすることになります。
6月20日、八冠として臨んだ叡王戦。最後の第5局までもつれた激戦を制したのは伊藤匠新叡王。タイトルの連続獲得記録は、歴代最多の「22」でストップしました。
約53年ぶりの永世称号・最年少獲得記録がかかる一局。意気込みを聞かれると…
藤井聡太七冠(21)
「結果はついてくるものと思っているので、一手一手、考えていい勝負にするということを意識して指したい」
一方、自分初のタイトル獲得に向け、“ラストチャンス”と語っていた山崎八段は…
山崎隆之八段(43)
「相手にとっても、私にとっても大きな一番だと思いますので、自分のベストを出し切れるかどうかが棋士として大きいのかなと」
嫌な流れを断ち切りたい藤井七冠。“勝負メシ”に選んだのは、牛肉がたっぷり入ったうどんとおいなりさんのセット。さらにデザートは、かわいらしいパンダのマシュマロ。地元のコーヒー店が提供する人気メニューだといいます。
これがパワーの源となったのか。藤井七冠が山崎八段を下し、5連覇を達成。最年少で「永世棋聖」の資格を獲得しました。これからも将棋界の記録を塗り替えていく存在となりそうです。