【解説】夫の“家事・育児”時間「増加」も…妻とは圧倒的な差が 就業構造に問題?
総務省の調査で、男性が家事育児にあてている時間が過去最長になったことがわかりました。
・○○が20分増
・“人付き合い”減った
・夫の家事育児に妻は…
以上のポイントを中心に詳しく解説します。
総務省による「社会生活基本調査」は、日本国民が生活の中で「何にどれくらいの時間を使っている」かなど、生活行動について調査するものです。初回の1976年から5年ごとに行っていて、前回は新型コロナウイルスが猛威を振るう前の2016年です。今回発表されたのは、去年2021年の調査結果です。
1日の生活時間を1週間平均でみた時に、2016年に比べて増えたものが、「休養・くつろぎの時間」です。2016年は「1時間37分」でしたが、2021年は「1時間57分」で、20分増えました。コロナの影響により家で過ごす時間が長くなり、その分くつろぐ時間も増えたとみられます。
同じように、睡眠の時間もわずかながら増えています。2016年の「7時間40分」から14分増えて「7時間54分」という結果でした。
くつろぐ時間が増えたということは、その分何かにあてていた時間が減ったということにもなります。
減ったのは仕事にあてる時間で、男性が22分減少、女性は5分減少しました。(男性:2016年6時間49分→2021年6時間27分、女性:2016年4時間47分→2021年年4時間42分)
コロナ禍でテレワークがかなり浸透して、「無駄な会議がなくなった」との声もよく聞かれますので、その結果かもしれません。
一方で、「少しさみしいかな…」とも言える調査結果もありました。
「交際・付き合いの時間」は2016年と比べると、男女ともに7分減っています。(男性 2016年15分→2021年8分、女性 2016年19分→2021年12分)
この調査では、6歳未満の子供がいる夫婦が家事・育児などにどれくらいの時間をかけているかについても、夫と妻それぞれに聞いています。
夫の家事・育児などの時間は「1時間54分」と、今の形式で調査を始めて以来、2021年は最長だったということで、2016年よりも31分増えています。中でも育児の時間に限定すると「1時間5分」で、初めて1時間を超えました。
この変化について5日、街で聞きましたが、漏れなく夫への不満の声もついてきました。
夫婦(30代)
夫「昔は10:0だったけど、(今は)9:1」
妻「もうちょっと8:2」
夫「掃除機をかけ始めました」
妻「だんだん、言わなくてもやるようになりました」
妻(40代)
「けさも主人が午前中、在宅だったんですけど、その間、朝ご飯やってくれてました。(私)9:(夫)1かな。夫だけが、お風呂1人でゆっくり入るんですよ。私たちは子供と入るから、お風呂に1人で入っている時間にお風呂掃除してくれてたら、なおありがたいです」
夫婦(30代)
「(夫に)洗濯任せてるんですけど、そこは結構、私がほこり取りとか洗濯かすがたまるところは、私が」