国産初「量子コンピューター」初号機が稼働開始 理研など開発
理化学研究所などが開発を進める国産では初となる量子コンピューターの初号機が稼働を開始しました。
量子コンピューターは量子力学の原理を利用して様々な問題を高速で解くことを目指す次世代のコンピューターで将来的にはスーパーコンピューターを超える計算処理機能が期待されています。
理化学研究所は27日、国産では初となる量子コンピューター初号機の稼働を開始し、インターネットを介して外部利用ができるクラウドサービスを開始しました。
初号機は絶対零度と呼ばれるマイナス273℃近くまで冷却して電気抵抗をなくす超伝導の回路で計算する方式を採用。
性能の目安となる「量子ビット」の数は64だということです。
現在、量子コンピューターは世界各国で研究開発が進められていますが、新薬の開発など様々な産業での実用化に向けて量子ビット数をさらに増やし、同時並行でより多くの計算を処理すると共に、計算中に起こるエラーの訂正などをしていく必要があるということです。
理化学研究所は国産の量子コンピューターの実用化に向けて性能の改善などを目指したいとし、引き続き研究を進めていきたいとしています。