能登半島地震から9日目 避難所の高校、始業式行われず…子供たちは 石川・珠洲市から鈴江キャスターが中継
能登半島地震の発生から9日目、石川県内の犠牲者は202人に増えています。震度6強の揺れと津波に襲われ、今も5800人以上が避難生活を余儀なくされている石川県珠洲市から日本テレビ「news every.」鈴江奈々キャスターに伝えてもらいます。
珠洲市の避難所の一つ、飯田高校に来ています。この学校には、およそ250人ほどが避難していて、この学校に通う高校生たちの一部も、こちらに身を寄せている状況です。
珠洲市では震度6強を観測しましたが、その大きな地震の揺れの影響で校舎の建物の外壁の一部が剥がれ落ちてしまっていたり、下駄箱が倒れてしまうなど建物の中にも被害がありました。
9日は本来でしたら学校の始業式が行われる予定でしたが、お休みが続いています。学校が再開できないことについて、どんな思いでいるのか、高校生たちに話を聞きました。
鈴江キャスター「本来、9日から学校が始まっていたが、再開できないことは、どんな気持ち」
高校1年生「友達が、ほぼほぼ珠洲を出て、安全なところに行っているので、友達に会えないのが一番悲しいし、勉強も全然できてないので、ほかの都道府県の子と、ちょっと勉強に差が出るのは不安」
高校1年生「今、野球部なんですよ。自分は昔からやっていたので 、トレーニング自体が好きだが、今はできなくなったので、早く再開して部活動したい気持ちがある」
お話を聞いた高校生たちが、おそろいのビブスを着用していたのは、避難所の中に子どもたちが集まって過ごせる部屋がNPO団体の協力で設置されていて、その活動にボランティアで参加していたんです。
学校の校長先生は、生徒たちについて「自ら被災して避難している中、率先して掃除をするなど、ボランティア活動を避難所でしてくれて感謝。涙が出る思い」とお話しされていました。
また、学びの場が避難所になってしまっていることについて、「大変な思いをさせていることに心が痛みます。来週以降、オンラインを活用するなどして、少しでも学びの時間をつくれたら」と話していましたが、先生たちも被災していて、その体制をいつになったら整えられるか、見通しは立っていないということでした。
――多くの人が大変な中で避難生活を過ごされていると思いますが、そちらの避難所の生活環境は、どんな状況ですか。
こちらの建物、1階から3階まで、およそ30の教室などの部屋に、一つの部屋でおよそ10人ほどが共同生活を送っている状況ですが、プライバシーを確保する仕切りなどは、まだ整っていません。
避難されている70代の男性は「大きな声を出せない。知らない人との生活でストレスをため込んでいるような状況だ」と話しをされていました。
そして、断水が続いていて、給水は飲み水専用で、手を洗うことは、できないんです。避難している高校生は「トイレした後も、ご飯食べる時も、手を洗うことができなくて、ご飯を食べることもためらう」と話していました。
仮設トイレも外にあり、トイレに行くのもなかなか大変だという話もありました。
食事について、確かに支援物資は届きつつあります。たくさんの段ボール箱が積まれています。9日は午後5時からパンやカップ麺が配給され、一日1回、3食分の食事が配られるということです。
ただ、高齢の男性に話をうかがうと「パンの食事が1週間続くと、ちょっと…。でも、ぜいたくは言ってられないから」と、おっしゃっていました。
そんな中で実は9日に初めて炊き出しが行われました。9日夜に向けて炊き出しの準備が行われています。支援団体によって「元気なべ」という具だくさんの温かいスープが用意されています。
こうした炊き出しは不定期開催ということで、今後も食の温かな支援が続けられることも求められます。
また9日朝、被災したガソリンスタンドの経営者の男性にお話をうかがったのですが、避難所に支援物資は届きつつあるが、自宅で避難されている方は避難所に物資を取りに行くのは気が引けるので、取りに行きづらいという声もあるそうです。
そうした在宅避難者の方々のために、ガソリンスタンドの経営者の男性が、困っている方の自宅に水を届けに行っているそうなんです。
まだまだ捜索活動も続く中で、避難生活で困っていることの声を上げにくい、そんな状況が続いています。
珠洲市の避難所の一つ、飯田高校に来ています。この学校には、およそ250人ほどが避難していて、この学校に通う高校生たちの一部も、こちらに身を寄せている状況です。
珠洲市では震度6強を観測しましたが、その大きな地震の揺れの影響で校舎の建物の外壁の一部が剥がれ落ちてしまっていたり、下駄箱が倒れてしまうなど建物の中にも被害がありました。
9日は本来でしたら学校の始業式が行われる予定でしたが、お休みが続いています。学校が再開できないことについて、どんな思いでいるのか、高校生たちに話を聞きました。
鈴江キャスター「本来、9日から学校が始まっていたが、再開できないことは、どんな気持ち」
高校1年生「友達が、ほぼほぼ珠洲を出て、安全なところに行っているので、友達に会えないのが一番悲しいし、勉強も全然できてないので、ほかの都道府県の子と、ちょっと勉強に差が出るのは不安」
高校1年生「今、野球部なんですよ。自分は昔からやっていたので 、トレーニング自体が好きだが、今はできなくなったので、早く再開して部活動したい気持ちがある」
お話を聞いた高校生たちが、おそろいのビブスを着用していたのは、避難所の中に子どもたちが集まって過ごせる部屋がNPO団体の協力で設置されていて、その活動にボランティアで参加していたんです。
学校の校長先生は、生徒たちについて「自ら被災して避難している中、率先して掃除をするなど、ボランティア活動を避難所でしてくれて感謝。涙が出る思い」とお話しされていました。
また、学びの場が避難所になってしまっていることについて、「大変な思いをさせていることに心が痛みます。来週以降、オンラインを活用するなどして、少しでも学びの時間をつくれたら」と話していましたが、先生たちも被災していて、その体制をいつになったら整えられるか、見通しは立っていないということでした。
――多くの人が大変な中で避難生活を過ごされていると思いますが、そちらの避難所の生活環境は、どんな状況ですか。
こちらの建物、1階から3階まで、およそ30の教室などの部屋に、一つの部屋でおよそ10人ほどが共同生活を送っている状況ですが、プライバシーを確保する仕切りなどは、まだ整っていません。
避難されている70代の男性は「大きな声を出せない。知らない人との生活でストレスをため込んでいるような状況だ」と話しをされていました。
そして、断水が続いていて、給水は飲み水専用で、手を洗うことは、できないんです。避難している高校生は「トイレした後も、ご飯食べる時も、手を洗うことができなくて、ご飯を食べることもためらう」と話していました。
仮設トイレも外にあり、トイレに行くのもなかなか大変だという話もありました。
食事について、確かに支援物資は届きつつあります。たくさんの段ボール箱が積まれています。9日は午後5時からパンやカップ麺が配給され、一日1回、3食分の食事が配られるということです。
ただ、高齢の男性に話をうかがうと「パンの食事が1週間続くと、ちょっと…。でも、ぜいたくは言ってられないから」と、おっしゃっていました。
そんな中で実は9日に初めて炊き出しが行われました。9日夜に向けて炊き出しの準備が行われています。支援団体によって「元気なべ」という具だくさんの温かいスープが用意されています。
こうした炊き出しは不定期開催ということで、今後も食の温かな支援が続けられることも求められます。
また9日朝、被災したガソリンスタンドの経営者の男性にお話をうかがったのですが、避難所に支援物資は届きつつあるが、自宅で避難されている方は避難所に物資を取りに行くのは気が引けるので、取りに行きづらいという声もあるそうです。
そうした在宅避難者の方々のために、ガソリンスタンドの経営者の男性が、困っている方の自宅に水を届けに行っているそうなんです。
まだまだ捜索活動も続く中で、避難生活で困っていることの声を上げにくい、そんな状況が続いています。