精度高い津波観測へ“新”海底ケーブル敷設
千葉県から北海道沖の太平洋側で精度の高い地震や津波観測を行うため、観測装置のついた海底ケーブルの敷設工事が始まった。
観測装置は、水深8000メートルの深海でも水圧に耐えられる容器に収納された地震計と水圧式津波計で、沿岸から離れた沖合の海底で、将来発生が予想される津波を伴う巨大地震の観測などを行う。
防災科学技術研究所ではまず、房総半島沖の観測網を整備するため、9日、観測装置のついた海底ケーブルを千葉県南房総市の海岸で設置する工事を行った。気象庁の観測網が手薄な沖合でもいち早く地震を検知できるため、精度の高い津波予報や津波警報の切り替えが迅速に出来ることになる。
総額320億円かけて、今後、東北や北海道沖でも順次設置される計画で、海底ケーブルの全長は5700キロにもおよび、2015年から本格運用が始まる予定。