東日本大震災時の津波被害で不通となっている仙石線の高城町から陸前小野間について、ＪＲ東日本は３０日、来年６月までに運転を再開すると発表した。これで仙石線は、全線で運転再開となる。

　ＪＲ東日本仙台支社・松木茂支社長「被災された沿線の方々の復興に貢献できると思うので、できるだけ早い運転再開をと（復旧工事を）進めてきた」

　仙石線の高城町（松島町）から陸前小野（東松島）間について、ＪＲ東日本は、これまでも来年中に運転を再開したいとしていたが、３０日は、「来年６月までに」とより具体的に再開の時期を示したことになる。不通となっている区間では現在、復旧工事が急ピッチで進められていて、高城町から陸前大塚間と鳴瀬川右岸から陸前小野間は震災前と同じ場所で復旧する。

　一方、東名駅と野蒜駅は東松島市が進めるまちづくりに合わせて元の場所から５００メートルほど山側へ移ることになる。

　また、仙石線と東北本線を松島駅付近で接続する新しい経路は「仙石東北ライン」と名付けられ、仙石線の全線再開と同時に運転を開始する。ダイヤは現在調整中だが、仙石東北ラインを利用することで仙台から石巻間の所要時間は約１時間となり、仙石線より１０分ほど早くなるという。