増えるリンゴ病患者 妊婦の感染に注意を
頬がリンゴのように赤くなり、風邪のような症状が出る「伝染性紅斑(リンゴ病)」の患者が増えている。子供への感染が多いとされる病気だが、妊婦への感染は注意が必要だ。
リンゴ病は、発熱など風邪のような症状後、頬や手足に赤い発疹が出るのが特徴で、せきやくしゃみなどで感染する。厚生労働省によると、4月中旬からリンゴ病の報告が全国的に増えていて、過去5年の同じ時期より多いという。埼玉県は今月8日、リンゴ病の「流行警報」を4年ぶりに発令している。
リンゴ病患者は小学生が多いというが、リンゴ病は大人もかかることがあり、特に妊婦には注意が必要だという。さいたま市の峯小児科・峯眞人理事長は「妊娠の早い時期に感染してしまいますと、流産、元気な赤ちゃんが生まれない、そういう状況が起こる可能性がある。妊婦さんが感染した場合には、我々も非常に気をつけて診なければならない」と話す。また、妊娠4か月以降で感染すると、流産だけでなく、胎児の体に水がたまる「胎児水腫」という病気になるおそれがあるという。
また、予防法について峯理事長は「子供たち同士はうつってもそれほど重くなることはないので、普段通り手洗いをしてうがいをして十分だと思いますが、妊婦さんに関しては子供たちがいっぱい集まる所、リンゴ病が流行している幼稚園や学校に行くことは控えた方が安全」と話す。
リンゴ病は例年、7月上旬頃にピークを迎える傾向があるため、各自治体は注意を呼びかけている。