気象庁が緊急会見 今後も“厳重な警戒を”
鹿児島県の口永良部島で29日午前10時前に噴火が発生し、噴火警戒レベルが最高の5に引き上げられた。気象庁から中濱弘道記者が伝える。
気象庁は午前11時半すぎから緊急の会見を開いて、現在も噴火が続いていることから、引き続き火砕流に厳重な警戒を呼びかけている。
気象庁によると、29日午前9時59分ごろ、口永良部島の新岳で噴火が発生した。噴火直後、噴煙が9000メートル以上まであがり、火砕流が海岸線まで到達したのが確認された。これをうけて気象庁は、5段階の噴火警戒レベルを居住地域でも避難が必要なレベル5に引き上げて、厳重な警戒を呼びかけている。気象庁が噴火警戒レベルの運用を始めてから、居住地域の避難が必要なレベル4や5に上がったのは初めてのこと。
口永良部島では去年8月3日に、約34年ぶりに噴火が発生し、その後も火山活動が高まっているとして、気象庁職員が島に滞在して観測を続けるとともに、島の担当者と今後の活動によって避難が必要になることも検討を始めていた。
気象庁は、今後も、爆発力が強い噴火や規模の大きな噴火が発生する可能性があるとして、火砕流や大きな噴石の飛散に厳重な警戒を呼びかけている。