知床事故受け小型旅客船に「水密隔壁」設置を義務化 浸水の拡大防止へ
北海道・知床半島沖で発生した観光船沈没事故を受け、国土交通省は小型旅客船に対し浸水の拡大を防ぐ「水密隔壁」の設置を義務づけると発表しました。
去年12月、事故の原因を調査している国の運輸安全委員会が公表した経過報告書では、事故を起こした観光船「KAZU 1」の甲板下にある船倉などを区切る隔壁に穴があり、浸水が拡大したとしていました。
国土交通省は、報告書を受け有識者による検討会での議論を重ね、2025年度以降に新造する小型旅客船に対し、浸水拡大を防ぐ「水密隔壁」の設置を義務化することを決めました。また、甲板全体を密閉する構造にすることも求めるということです。
既存の船については水密隔壁を設置することは困難であることから、代替措置として浸水を検知する警報装置や排水設備の設置などを義務づけるとしています。