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台湾大地震 岩が車に直撃「九死に一生」運転手は… 現地在住の日本人「“東日本大震災”を思い出した」

2024年4月5日 5:30

台湾で大地震が発生し、大きな岩が直撃した車に乗っていた男性が4日夜、zeroの取材に応じ、「九死に一生を得た」と語りました。4日、zeroは、最も揺れの大きかった台湾・花蓮県を訪れ、現地に暮らす日本人や避難所に身を寄せる人たちを取材しました。

4日、zeroは、最も揺れの大きかった台湾・花蓮県を取材しました。

日本テレビ 佐藤梨那キャスター
「ブロック塀が、大きくごっそりと倒れてしまっています」

「散乱したタイルの片付け作業が、いまも続けられています。2枚、大きなタイルがはがれてしまったんですね」

3日、台湾を襲ったのは、気象庁の観測でマグニチュード7.7という大地震。日本時間午後9時の台湾当局の発表によると、これまでに10人が死亡し1099人がケガをしています。

地震発生の瞬間をとらえた、映像には次のような様子が収められていました。

画面が激しく揺れると…前を走っていた車が、突然バックしてきます。次の瞬間、大きな岩が車に直撃。山肌から次々と岩が落下し、車を襲いました。

このとき、岩が直撃した車を運転していた人は無事で、4日夜zeroの取材に応じました。

落石が直撃した運転手
「九死に一生を得ました。前に小さい石が落ちてくるのが見えて、もしかしたら他にも石が落ちてくるかもと思って…バックしたら、石に直撃されました」

「道中、すべてが怖かった。道全部が石に封じられたところもあって、崩れた石の上をよじ登って渡りました。母親は、『命があって何よりだ』って」

■最大震度6強 変わり果てた、花蓮県の街――

台湾当局の発表で、最大震度6強の揺れを観測した花蓮県の路上には…

「レンガが落ちて、車が潰れている…」

道路までせり出したがれきの先には、崩壊した建物があり…重機を使って、崩れた民家の撤去作業が進められていました。

住民
「最初に揺れた時、後ろから『建物が崩れ落ちた』という声が聞こえました」

住民
「私たちはここに70年くらい住んでいますが、これまでの地震はこんなに大きくなかったです」

■現地在住の日本人は…「“東日本大震災”を思い出した」

変わり果てた街――。

小林賢伍さんは、友人に会いに花蓮県を訪れていました。

友人宅で地震にあった 小林賢伍さん(35)
「友人の家が、文字の書いてある建物の4階部分」

佐藤梨那キャスター
「あそこで寝ていて、揺れを感じた?」

小林賢伍さん
「そうです」

小林さんは、あまりの揺れの大きさに、「“東日本大震災”を思い出した」と話します。

佐藤梨那キャスター
「いまもまさに、片付け作業も行われていますよね」

小林賢伍さん(35)
「そうですね。今やっと1日たって余震が少なくなってきたので、街中では、がれきの片付けが始まっているのかなっていう印象はうけます」

しかし――

佐藤梨那キャスター
「このあたりが、一番被害が大きかったところ…?」

小林賢伍さん(35)
「ここが一番…」

地震発生直後、黒い煙を上げながら、大きく傾いたビルがありました。

佐藤梨那キャスター
「道路の半分くらい、30度以上傾いてる…」

小林賢伍さん(35)
「なおかつ、ここは夜市のすぐ横で、地震の時間は朝だったからいいんですけど、夜だと人通りの多いエリアになるので、かなりみんな驚きを隠せないといいますか」

4連休初日、普段なら観光客も多いという場所です。これ以上、ビルが倒れてこないように、ブロックなどを設置する作業が行われていました。

このビルからは20人以上が救出されましたが、台湾メディアによると、猫を助けに戻った女性が亡くなったといいます。

小林賢伍さん(35)
「やはり何度も来ている場所で、親しい友人たちも住んでいますし、外国人ですけども、やっぱり悲しい気持ちではあります」

    ◇

ビルの中にまる一日、閉じ込められていたという男性もいました。

ビルから脱出した男性
「ドアが開かなくて、きょう(4日)脱出しました。ケガはありません。頭がフラフラ、足もフラフラです」

■700人以上が孤立 土砂崩れや落石が発生、トンネル内に閉じ込めも…

この地震の影響で、複数の場所で土砂崩れや落石が発生しました。山間部では登山客4人や、車を運転していた1人が亡くなっています。

さらに、孤立している人たちも――。

山間部にあるホテルの従業員らがトンネルで孤立し、赤い旗を降って救助を求めていました。

救助されたホテル従業員
「(石が)車に当たって、目の前が真っ暗になった。みんなシーンとなって、どうしたらいいか、わからなかった…ずっと震えていた」

この従業員らのホテルを含め、いまも700人以上が孤立していて、消防などが救助を急いでいます。(※日本時間4日午後9時発表)

■避難者は…「サンダルで逃げた」、「家を探さないと…」

花蓮県にある小学校のグラウンドには、避難者向けのテントが並んでいました。

避難者
「近くに住んでいるんですが、部屋の壁にひびが入りました。上の階なので、家に帰るのが怖いんです」

体育館にも避難所が開設されていました。

渡辺容代記者 NNN花蓮県
「花蓮市が運営している避難所です。現在100人以上の方が、こちらに身を寄せているということです」

避難者
「やっぱり家に帰りたい。一番慣れているところだから」

大地震は、生活を一変させました。

避難者
「スニーカーを履く時間もなく、サンダルで外に逃げてきました」

避難者
「マンションの3、4階の柱が折れてしまい、政府に『住んではいけない』と言われました。住めないと言われたら、家を探さないといけない」

台湾当局によると、いまも11人と連絡が取れていないということです。(※日本時間4日午後9時発表)


(4月4日放送『news zero』より)

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