爆心地350m学校で受け継がれる平和教育
8月6日は広島の原爆の日。爆心地に一番近い広島市中区の市立本川小学校では、原爆の日に向けて受け継いできた独自の平和教育が進められている。
本川小学校は爆心地から350メートル、爆心地に一番近い小学校だ。本川小学校は大きな被害を受けた。その被爆校舎を補修し、一部は平和資料館として被爆資料を展示している。本川小学校では「総合的な学習」の時間を使い、6年間平和について学ぶ。6年生はこれまでに勉強してきたことを、1年生に丁寧に分かりやすく伝える。
資料館の地下に1本の木が保存されている。被爆した翌年に芽を出したニワウルシで、害虫被害などで去年伐採されたが、いまも被爆の実相を伝える学校のシンボルとなっている。
6年生「今年新しく入ってきた1年生に教えるのは緊張したけど、平和の思いを受け継いでほしいと思った」
本川小学校・河野一則校長「6年間で学んだことは、きっと大人になっても戦争の悲惨さ、原爆の恐ろしさを、今度は次の時代につないでくれる」
本川小学校では8月5日に地域の人と一緒に慰霊祭を行う。子どもたちは学んできた平和の大切さを心に刻む日になる。