アートディレクターの佐野研二郎氏がデザインした２０２０年東京オリンピックのエンブレムについて、１日、使用中止の方針が決まった。佐野氏のデザイン事務所は、東京・渋谷区にあるガラス張りの建物の３階にあり、そこに多くの報道陣が詰めかけているが、今のところ佐野氏側から一切の説明はない。

　日本テレビの記者が１日午後１時過ぎ、インターホンで呼びかけたが、「広報担当者は外にいてこの件に関してコメントできる担当者はいない」という答えが返ってきた。

　また、佐野氏の事務所スタッフは、１日午後２時頃と３時過ぎの２回報道陣の前に姿を見せたが、「対応は組織委員会がする」などと述べるにとどまっている。「佐野や広報担当は本日こちらに戻りません。申し訳ございません」とも話した。

　さらに、ホームページに新たなコメントを出すとしているが、今のところコメントは掲載されていない。「私のキャリアの集大成」とまで言った今回のエンブレムの白紙撤回について、佐野氏自身の口から一刻も早い納得のいく説明が待たれる。