就職内定率 前年比で大学生と高校生に違い
来年3月に卒業予定の大学生の就職内定率が、5年ぶりに前の年の同じ時期を下回った。一方で、高校生の就職内定率は、22年ぶりの高い水準となった。
厚生労働省と文部科学省の調査によると、来年3月に卒業予定の大学生の先月1日時点での就職内定率は66.5%で、去年の同じ時期を1.9ポイント下回った。この時期に大学生の内定率が前の年を下回るのは5年ぶり。今年企業の採用活動が例年より4か月繰り下げになり、就職活動をまだ続けている学生がいることなどが影響したとみられている。
一方で、厚生労働省のまとめによると、来年3月に卒業する高校生の就職内定率は、今年9月末の時点で56.1%と、前の年の同じ時期を1.7ポイント上回った。高校生の内定率は3年連続改善し、1993年以来22年ぶりの高い水準。
厚生労働省は、「景気の回復を受けて企業の高校生の採用活動が活発化している」と分析している。