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生活圏から離れた森林 除染行わない方針に

2015年12月21日 16:03
生活圏から離れた森林 除染行わない方針に

 東京電力・福島第一原発事故に伴う除染について、環境省は21日、生活圏から離れた森林では、除染を行わない方針を決めた。

 これは21日、環境省が開いた専門家会議で明らかにしたもの。除染作業は現在、福島県の住宅、道路、農地に加え、生活圏から約20メートル圏内の森林で行われているが、生活圏から離れた森林については、どのように対応するか決まっていなかった。

 環境省は、広い森林を全て除染するのは物理的に困難なことや、これまでに森林から生活圏への放射性物質の移動について空間線量率に明確な影響が確認されていないことなどから、生活圏から約20メートル以上離れた大部分の森林については、除染を行わない方針を21日の会議で示し、専門家らから大筋で了承された。

 環境省は、除染は行わない代わりにモニタリングや、放射性物質を含んだ土砂が森林から流れ出ない対策を行うことにしているが、森林で作業をする人などからは不安の声も上がっている。