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低所得世帯 第3子以降は保育所無料へ

2015年12月25日 5:14

 政府は、24日に閣議決定した来年度予算案に、子どもの貧困対策の一環として、所得が低い世帯の3人目以降の子どもは、保育所の利用料を免除する政策を盛り込んだ。

 政府は、来年度から、子どもが3人以上いる年収360万円未満の世帯では、保育所の利用料を、第2子は半額、第3子以降は無料にする。また、年収が360万円未満の世帯で、かつ「ひとり親」の場合には、第1子が半額に、第2子以降は無料になる。

 現在の制度では、3人以上の子どもが保育所に通っていることを条件に、2人目が半額、3人目以降が無料となる。しかし、第1子が小学校に上がると2人目の保育料は全額負担、3人目以降が半額となって補助の割合が下がるため、負担軽減を求める声が上がっていた。来年度からの利用料補助は、幼稚園でも導入される。

 このほか、来年度予算案の子どもの貧困対策としては、ひとり親家庭の子どもの学習支援や、食事の提供などの事業を自治体が行う際、年間2000万円程度を補助する制度を創設したり、ひとり親の資格取得のための資金助成などを行うとしている。

 一方、児童虐待への対応としては、児童相談所が通報を受けて緊急に子どもを家庭から保護する「一時保護所」について、きめ細かいケアを行う目的で、心理の専門職などを配置する場合は、国が人件費を補助することなどを新たに盛り込んだ。