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ネットで話題の言葉「オプション券」を分析

2016年1月6日 21:42
ネットで話題の言葉「オプション券」を分析

 インターネット上で、とある言葉が話題となることがある。この言葉を「HotWord」と名付け、毎週一つの「HotWord」を取り上げて分析、その事象を紹介する。1月6日の「HotWord」は『オプション券』。なぜ、この言葉が話題となったのだろうか?

 ツイッター上で「オプション券」という言葉が、どれだけツイートされたかを時系列でグラフ化した。5日午前10時から午後10時までのグラフだが、午後になってから「オプション券」を含んだツイートが上昇したことが見てとれる。


【オプション券って?】
 実は、1月6日は北海道新幹線の開業まで、あと80日。今まで新幹線に乗ることが出来なかった「青春18きっぷ」について、北海道新幹線に乗ることが出来るオプション券が発売されることになった。


【青春18きっぷでの新幹線乗車、なぜ話題?】
 青春18きっぷは5日間、有効なきっぷで、JR全ての普通・快速列車に乗ることができるが、特急や急行には乗ることができない。しかし、青函トンネルを通る特急は利用できるという「特例」があった。

 ところが、北海道新幹線が3月26日に開業すると、この特急は廃止となる。このため、鉄道ファンの間では「青春18きっぷを使って、北海道に行けなくなるのでは?」と注目されていたが、オプション券で、青春18きっぷを使って、初めて新幹線に乗ることが出来るようになったため、ツイッター上で話題となった。


【オプション券は、どの区間で使える?】
 オプション券が使える区間は、青森の「奥津軽いまべつ駅」から、北海道の木古内駅。料金は2300円で、この区間を片道1回だけ乗ることが出来る。


【奥津軽いまべつ駅って?】
 本州最北端の新幹線の駅。全国の新幹線の駅で最も人口規模が小さく、駅のある今別町の人口は約3000人。これまで上下線特急が2本しか止まらなかったが、新幹線は上下7本も停車する。


【地元住民の期待は大きい?】
今別町の新幹線対策室・小野成治室長の話。「青森市の高校に通う子どもを対象に、通学定期の3分の1を町が補助する。新幹線が出来る前は、青森市の高校に通う子どものほとんどは、下宿か寮生活だった」


【町に観光客は呼べる?】
 青森県が地元で、新潟県の敬和学園大学の一戸信哉准教授の話。「ある意味、棚ぼた的に出来た駅とも言えるので、ストーブ列車や地吹雪ツアーなど観光資源を生かしたユニークな取り組みをしてきたが、今後はさらなる積み上げが必要になるだろう」


【オプション券は2日目に使用する?】
 ちなみに、青春18きっぷを使うと、東京駅からだと一日で青森駅までしか行けない。オプション券を使って北海道に行く場合は、2日目の行程になるだろう。