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白バイ全国優勝“レジェンド”教官が“最後の授業” 「安全に、安心できる隊員に」現役隊員に贈る言葉とは…埼玉県警

2024年3月4日 17:06
白バイ全国優勝“レジェンド”教官が“最後の授業” 「安全に、安心できる隊員に」現役隊員に贈る言葉とは…埼玉県警

白バイ全国大会で優勝経験もある白バイのレジェンド技能指導官がこの春、勇退します。4日、現役白バイ隊員らに対して行った最後の技能訓練で伝えたかったこととは…。

「今まで重荷や重責を感じつつ過ごしてきた。終わる、退職を迎える、というのが正直スッキリしない思いもある」

言葉を詰まらせながら、4日の訓練に対する思いを語ったのは、埼玉県警交通機動隊の技能指導官を務める福島正明警部(59)。

福島警部は、1983年警察官となった後、白バイ隊員などを務め、1989年には全国白バイ安全運転競技大会の個人総合と団体1部で優勝するなど、全国トップクラスの走行技術を磨いてきました。

11年前からは、白バイ隊員らを指導する「技能指導官」に就任、若手らに白バイの走行技術を教えてきました。

この春、40年あまりの警察官人生を終え、退職する福島警部。4日、現役の白バイ隊員や、これから指導者を目指す隊員らおよそ40人に、「最後の授業」を行いました。

4日の最終訓練は、白バイに乗る前の点検の後、スラローム走行など基本的な訓練からスタート。続いて応用訓練として、一時停止を守らなかったバイクを取り締まるための緊急走行訓練などが行われました。福島警部は、隊員ら一人ひとりに熱い視線をおくりながら丁寧に指導を行っていました。

訓練を終え、福島警部にはこれからを担う隊員らに伝えたいことがありました。

「我々が育ててきた若者は、順次成長してきているので、安心してバトンタッチできると思っています。私の思いは、隊員たちが安全に、そして安心できる白バイ隊員になってほしいということです。その思いを、まずはわが身の安全を確保しながら受け継いでほしい。この願いは退職しても持ち続けると思います」

福島警部の思いを受け継ぎ、後進の隊員たちはこれからも町の安全を守っていきます。