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政策活動費は「ある程度は必要」 自民“ヒゲの隊長”が語る議員外交費 政治不信はどう払拭?

2024年10月16日 19:50
政策活動費は「ある程度は必要」 自民“ヒゲの隊長”が語る議員外交費 政治不信はどう払拭?

衆院選が公示となった15日、元陸自イラク派遣“ヒゲの隊長”こと自民党・佐藤正久議員が日本テレビのYouTube選挙特番「投票誰にする会議」に出演しました。「ルールを守る」を公約の柱に掲げた自民党。裏金の政治不信をどう払拭するかを語りました。

■ネットの声を“見える化” 多くを占めたのはやはり…

日本テレビ 森圭介アナウンサー
「(Xに投稿された意見をAI分析で“見える化する”)ブロードリスニングでも、面積を多く占めているのが、裏金問題や石破政権への不信感など、批判する声。今回の衆院選の争点というのは、どこだと思いますか?」

自民党・佐藤正久議員
「野党の方々は、今回の政治資金の不記載の問題を争点にしています。我々、自民党は反省すべきところは反省しますけれども、政治資金の問題だけで(国民の)暮らしは守れないし、外交防衛もできない」

「今、デフレからの脱却。自民党が野党となり、与党に戻った時の日経平均株価は8000円ちょっとで、やっと今3万9000円まできた。“自由で開かれたインド太平洋”を軸として安定化を図ろう、自前として防衛の抜本的に強化を図ろうという政策。政治とカネの問題は当然ありますけれども、それだけでは守れないということを、私も訴えたいと思います」

AIエンジニア・安野貴博氏
「選挙の間は政策の話ができるのが一番だと思います。ただ、その前提で、やっぱり裏金や政治資金の問題がここまで多くの関心やトピックを集めてしまっている。ちゃんと総括しなければ、次も、その次も政治とカネの話ばかりされてしまうことになるのではないか」

佐藤議員
「ご指摘のとおり、そこの責任をもっと早く総括しておけば、違った流れになったかもしれません。ただ結果として総選挙に入ったので、自民党自らがこの政治資金の問題が争点化されやすい環境をつくってしまったというのはあると思います」

■政策活動費は“ある程度必要”

日本テレビ 矢岡亮一郎・解説委員
「政策活動費の廃止について、公約でズバっと言及しているわけではないですよね。有権者からはどんな反応がありますか?」

佐藤議員
「私も政治改革特別委員会の筆頭理事をやって、この前、政治資金規正法を改正しました。国会で通った法律は、政策活動費について10年後をめどに使途を明確にしましょう、外部機関で監査をしましょうというだけなんですよ」

「ところが総裁選になったら、全く違ったことを言い始めて、なかには“政策活動費をなくすべきだ”と言う人まで出ました。石破さんが今後、政策活動費をどうしたいと思っているのか、党の方でしっかり議論しなければ、これは前に進むことができないと思います」

安野氏
「佐藤さんは、政策活動費を廃止にした方がいいと思いますか?」

佐藤議員
「なくさない方がいい、ある程度は必要だと思っています。各党ごとに党勢拡大のためのある程度資金は必要ですし、特に議員外交をするにおいてはお金がかかります」

「例えば、台湾と色々外交をやろうとするとき、政府は前面に出られないから議員外交をする。当然、情報元にお金を払うというのはあるわけですよ。それを明らかにすることが、日本の国益にとって本当に良いことなのか。国を守るというときの議員外交について全部明らかにしたら、相手側は話をしてくれませんよ」

安野氏
「政策活動費について、いろいろな先生が違うことを言っていると思っていて、議員外交の話もあれば、他の用途にも使ったからという方もいました」

佐藤議員
「ある程度、使途を明確にしたとしても、ゼロとなると、日本の国益を考えたとき、国が廃れてしまっては意味がありません。半導体やAI技術など、様々な交渉がある中で、すぐ明確にしていいものとそうでないものもあるわけです。だから表に出せない交渉の部分を考えると、一定程度は(議員外交費が)ないと、本当に日本が弱くなる危険性は議員外交をやった人間として痛感しています」

安野氏
「自民党の場合で良いのですが、今、政策活動費を使われているうち、“90%くらいは議員外交に使用している”など、ざっくりわかるだけでもうれしいと、有権者としては思いますね」

森アナウンサー
「説明が足りないからこそ、“いらないんじゃないの”っていう国民の声が大きくなるのはとてもよく理解できます」

佐藤議員
「発信の仕方が悪いかもしれませんが、TPPだって、どれくらい議員外交でやったか。表に出せないですよ、外交は」

「ミャンマーがビルマだった頃、アウン・サン・スー・チーさんの関係は、どうしても政府でできなかった。だから昔からある民間団体にお願いしてやってもらったとか、そういうこともあるんです。ピンと来ないかもしれませんが、島国の日本が繁栄するためには、色々な外交努力をしなければ守れない。資源がないからです」

■信頼回復の糸口は“透明化” スウェーデンの場合は…

安野氏
「私はこうしたお金の問題を解決するのは、意外と簡単なのではないかと思っています。表に出せない議員外交の部分はさておき、例えばクレジットカードや銀行口座とAPIをつなげて、リアルタイムにどこに何を使ったか、どういう入金が誰からあったのか、そういうものを公開していけば、自由に使えるお金の余地というのは減ると思います」

「既にスウェーデンとかでは行われていて、(こういう過程を)透明にしていくことで、信頼を回復していくという道があるんじゃないかと思いますが、いかがでしょう」

佐藤議員
「一つの意見としてあると思います。通常国会でも、この政治資金規正法の改正が審議されます。今回の選挙戦を経て、いろんな意見を出るので、それを持ち寄って議論することになると思います」

森アナウンサー
「今回、野党の公約でその政治資金活動費について廃止を求めるという公約もかなり出している中で、国民が果たしてそこに対してどうジャッジをするのかが、今回はかなり明確に数字が出てくるのかもしれないなと思います」

■自民党が掲げる「ルールを守る政治」 “守られていない”との声も…

森アナウンサー
「ブロードリスニングを見ても、“多くの違法行為を行った議員が公認されていることに不満を感じている”“石破自民党が掲げるルールを守る政治。解散前の予算委員会の開催の約束、つまり議論を尽くしてから解散をするというふうに言っていましたけれども、それが守られていない”というような声もありますよね」

佐藤議員
「それは解散を決めた石破さんに責任が来ると思います」

森アナウンサー
「(佐藤さんから見て)石破さんはこうした約束や主張を転換するということはよくあることなのですか?」

佐藤議員
「やはり総裁選挙の前と、総理になってからはちょっと変わっています。過去を(石破氏が)防衛大臣のときの中には批判的なことを言う方もいたのは事実です。しかし石破さんが今回、どういう理由で決心を変えたのかというのは代表質問に答えていましたけれども、かなり主張が強かったですよね」

「総理になると、やはり現実問題としてかなり違った部分が生じる。そこで批判されているのだと思います。私は総選挙が終わって、これから次の特別国会の予算委員会からが多分本番で、そこからかなり石破カラーが出てくるのではないかと思います。逆に出さないと石破さんのやっぱり何のために総理になったのという部分も問われると思います」

最終更新日:2024年10月23日 14:14
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