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指定廃棄物 茨城県の“分散保管”継続へ

2016年2月4日 18:10
指定廃棄物 茨城県の“分散保管”継続へ

 福島第一原発事故で発生した茨城県の「指定廃棄物」について、環境省は4日、現在、分散して仮置きしている自治体で引き続き保管を続けることを正式に決めた。

 放射性物質の濃度が1キログラムあたり8000ベクレルを超える「指定廃棄物」については、環境省はこれまで、茨城、千葉、栃木、宮城、群馬の5つの県ではそれぞれの県内に新たに最終処分場を1か所造る方針で、千葉、栃木、宮城では建設候補地を既に選んでいる。

 これに対し、茨城県内からは「最終処分場を造るのは現実的ではない」との意見が多く、4日に開かれた、仮置きを続けている県内14の市と町の会議で、環境省は地元の意向を踏まえ、仮置きを当面続けることを正式に決定した。

 環境省は今後、現在仮置きしている指定廃棄物をコンクリートで覆うなど安全対策を行ったうえで、放射性物質の濃度が基準を下回った指定廃棄物は指定を解除して、通常の廃棄物と同様に処理していくとしている。