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【熊本地震】九州各地、交通への影響広がる

2016年4月16日 13:37

【熊本地震】
 地震により九州各地では交通への影響が広がっている。

■空の便
 国土交通省によると、熊本空港は滑走路の運用に支障はないもののターミナルビルで天井が崩落し、水漏れが起きているため午前4時45分に閉鎖された。このため、熊本空港に乗り入れている日本航空、全日空、ジェットスター、ソラシドエアの各航空会社は、16日の74便すべての欠航を決めている。そして、再開のメドが立っていないことから17日も全便の欠航が決まった。

■鉄道
 鉄道は午前11時半の時点で、JR九州や西日本鉄道など11事業者の27路線で運行を休止している。JR九州によると、九州新幹線は14日に回送列車が脱線した影響などで、博多と鹿児島中央の全区間で16日も運転を見合わせている。脱線車両の移動もまだできていないため、再開のメドは立っていないという。

 鹿児島本線は福岡県の二日市~八代で運転を見合わせており、熊本へは新幹線でも在来線でも行けない状態となっている。九州の東側を縦断する日豊本線は福岡県の行橋~宮崎の延岡で運転を見合わせ、熊本と大分を結ぶ豊肥本線や九州を横断している久大本線などでも、全区間で運転を見合わせている。全区間で運転を見合わせていた長崎本線は運転を再開する予定で、安全点検が終わったところから順次、運転を再開している。

 また、熊本県南阿蘇村で起きた土砂崩れにより熊本と大分を結ぶ豊肥本線赤水駅と立野駅の間の線路が流失したという。豊肥本線では午前1時25分の地震で、赤水駅の構内で市ノ川駅に向けて出発した2両編成の回送列車が脱線した。乗務員にケガはなかったという。

■高速道路
 日本道路交通情報センターなどによると、正午現在、九州自動車道の植木IC~えびのICの約140キロ、大分自動車道の日田IC~大分米良ICの約90キロ、東九州自動車道の大分米良IC~佐伯ICの約40キロ、安心院IC~日出JCTの約16キロ、南九州自動車道の八代JCT~津奈木ICの約36キロ、九州中央道の嘉島JCT~小池高山ICの約2キロが通行止めになっている。

 九州自動車道の植木IC~えびのICの約140キロは高速道路の上を走る一般道が落下したほか、段差や陥没、ひび割れが複数箇所で発生しているため復旧に時間がかかる見込み。また、大分自動車道の湯布院IC~日出JCTの17キロも土砂崩れのため復旧に時間がかかる見込み。

■港への影響
 国土交通省によると、熊本港では埠頭(ふとう)に向かう道路に約40センチの段差が生じ、車が埠頭へ乗り入れられない状況となっている。このため、熊本と長崎県の島原の間を運航するフェリーは17日までの運休が決まっている。

 また、大分県の別府港では一部の岸壁が沈み使えなくなっているという。熊本県の八代港では道路が液状化したということで、船の運航に影響がないか調べている。