化学工場で膀胱がん多発 年内にも労災判断
福井市にある化学工場の従業員ら7人が、相次いで膀胱(ぼうこう)がんを発症した問題で、膀胱がんの発症を労災と認めるかどうかを判断する厚生労働省の検討会が初めて開かれた。年内に結論が出る見込み。
この問題は、福井市にある化学工場の従業員と元従業員7人が相次いで膀胱がんを発症したもので、厚生労働省は原因について従業員らが作業中に「オルト-トルイジン」という発がん性のある化学物質を口や鼻から吸いこんだり、皮膚から体内に吸収したりしたことによる可能性が非常に高いと結論付けている。
22日の検討会では、労災を請求している従業員と元従業員の計7人について、勤務状況などをもとに、膀胱がんの専門医らが議論を始めた。検討会は、年内に4回から5回程度開かれ、1人1人について、労災と認めるかどうか結論を出す見込み。