上半期の刑法犯 48万件で戦後最少ペース
今年上半期に全国の警察が認知した刑法犯の件数は、48万件余りで戦後最少のペースとなっている。
警察庁によると、今年上半期に全国の警察が認知した刑法犯の件数は、48万8900件で14年連続の減少となり、年間で戦後最少だった去年の同時期を約5万件下回った。
殺人事件や強姦事件などの重要犯罪の件数は軒並み減少しているが、略取誘拐・人身売買事件は去年の同時期より21.3%増えて108件となり、4年ぶりに100件を上回った。
増えた理由について警察庁は、家出を希望する少年少女がSNS(=ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて見知らぬ第三者と連絡がとりやすくなったことや、両親の離婚問題に絡み片方の親が子どもを無理やり連れて行くケースが増えていると分析している。
また警察庁は、今年から、検挙した10万件余りの事件のうち、防犯カメラなどの画像が容疑者特定の端緒となった割合の統計をとり始めた。
それによると、全体で5.3%、中でも強盗事件では約10%、ひったくり事件では約21%が端緒になったということで、防犯カメラが捜査や犯罪抑止に大きな効果をもたらしていることがわかった。