熊本への支援物資 大量に残り福岡県が保管
熊本地震の被災地向けの支援物資が現地に送られることなく、福岡県の庁舎に大量に保管されたままになっていることが分かった。
直方市にある福岡県直方総合庁舎。2階に段ボールが山のように保管されている。これらは全て、熊本地震の被災者のために県民からつのった支援物資で、水のペットボトル約1万本、マスク18万枚、トイレットペーパー800袋などが入っている。
福岡県は熊本地震発生後の4月19日から4月末まで支援物資を受け入れ、6月下旬まで19回にわたり送った。しかし―
福岡県福祉総務課・若藤繁裕さん「被災地が、物資が今のところ足りているということで、(物資の)受け入れを中止しますということを言われたので、(6月)以降は送っていないです」
同様の事情で支援物資を抱えていた大牟田市や田川市など32の市町村の物資も福岡県が預かり、直方総合庁舎で保管しているという。
福岡市と北九州市は、NPOなど民間団体と連携したこともあり全て送り終えているが、福岡県では民間との連携はしていないと話している。栄養補助食品など消費期限があるものもあり、福岡県は「県民の善意を有効活用するために今後対応を検討する」としている。