市と県に14億の損害賠償命令 大川小
宮城県石巻市の大川小学校の津波避難訴訟で、仙台地方裁判所は、学校側の責任を一部認め、市などに対し、総額14億円余りの損害賠償を命じる判決を言い渡した。
この裁判は、震災の津波で犠牲となった石巻市・大川小学校の児童23人の遺族らが、市と県に対し、総額23億円の損害賠償を求めていたもの。海から約4キロ離れた大川小では、北上川を遡上(そじょう)した津波で、児童70人が死亡、4人が行方不明に。教職員10人が犠牲になった。
判決で仙台地裁は、学校側が、市の広報車の呼びかけから、遅くとも午後3時30分までには津波の襲来は予見でき、津波から逃れるのに十分な高さである裏山に避難すべきだったとして、市と県に対し、総額14億円余りの損害賠償の支払いを命じた。
原告・佐藤和隆さん「息子のことは今でも忘れません。どれだけ怖かったかなという思い。それを石巻、宮城県の教育関係者には分かってもらいたい」
一方、石巻市と宮城県は控訴について、協議した上で対応を検討したいとしている。