海上自衛隊の爆破訓練で出火か…広島・江田島市で山火事 付近の約150人が避難
17日、広島県江田島市で山火事が発生しました。近くでは、海上自衛隊が爆破訓練をしていて、そこから出火した可能性があるということです。
◇
木々を燃え尽くす勢いの“真っ赤な炎”と空高くたちのぼる白い煙。
記者(広島・江田島市、17日)
「山2か所が燃えているように見えます。火が何か所か見えています」
17日午前9時40分頃、山火事が発生。「山手に炎が見える」と通報がありました。火は、通報から8時間以上がたった午後5時50分現在も勢いを増しています。
現場は、瀬戸内海に浮かぶ広島県江田島市の山の中です。海上自衛隊長浜射撃場に隣接する場所で、火事が発生した山も自衛隊の敷地だということです。周囲には「老人ホーム」や「住宅」なども点在していて、大量の白煙がその住宅がある方向へと迫っていました。
江田島市によると、付近の特別養護老人ホームの入居者など約150人が避難。現場近くに住む住民は…
近所の住民
「もうすごいですよ。“はやい”ですよ」
──ご家族の方、ほかには?
近所の住民
「もちろんいます。避難(しています)」
自宅の近くまで迫る火の手。この地域では乾燥注意報が発表されていて、火の取り扱いに注意するよう、呼びかけられていました。
海上自衛隊によると、現場に隣接する射撃場で当時、行われていたというのが、「海の地雷」といわれる「機雷」を除去することを想定した訓練です。本来は海の中で行われますが、“陸上”の射撃場で爆薬を爆破していたといいます。さらに射撃場でも火事が発生していて、そこから出火した可能性があるというのです。
時間が経つにつれ、強さを増していく山火事。陸からも空からも消火活動が続けられています。
目の前に迫る火に、不安を抱える住民たち。
避難住民
「煙が上がっている、黒い煙が上がっている。それからどんどんどんどん、怖いねえ」
防衛省は訓練と火事の関連を調査しています。
(1月17日午後5時50分ごろ放送『news every.』より)