埼玉県川口市で拉致問題の解決を訴える集会が開かれ、被害者の家族が、「あきらめようというムードは絶対に避けたい」などと、切実な思いを語った。

　２９日に開かれた集会には、田口八重子さんの兄で拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表や、長男の飯塚耕一郎さんらが出席した。

　田口八重子さんの長男・飯塚耕一郎さん（３９）「私が１歳のときに（母の）田口八重子さんは拉致されて、もう３９年という月日会えないまま。人間として当たり前にあるような時間を失われてしまった」

　拉致被害者家族会・飯塚繁雄代表（７８）「長い時間がかかって何も解決しない。あきらめようかというムードは絶対に避けたいと思います」

　飯塚代表は、家族会が活動を始めて今年で２０年になることに触れ、「家族にとって節目はないが、この間、解決できなかったことは問題だ」などと、一刻も早い解決を改めて訴えた。