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東日本大震災から6年 福島・浪江町では

2017年3月11日 11:47
東日本大震災から6年 福島・浪江町では

 死者・行方不明者1万8400人あまりを出した東日本大震災の発生から11日で6年。各地で犠牲者を悼む催しが行われる。いまも岩手、宮城、福島の3県で計12万人近い人たちが元の自宅に戻れずにいる。福島県浪江町から福島中央テレビの小野紗由利アナウンサーが伝える。

 6年前に事故を起こした福島第一原発。そこから北に約7キロに位置する浪江町の請戸地区。震災から6年目の今年、この地区でもっとも大きく変わったことは、漁港の一部が復旧し、避難先の港から6年ぶりに船が戻ってきたことだ。今月にはコウナゴ漁も再開する。

 ここ浪江町では6年前、津波によって151人が犠牲となり、11日朝も近くの墓地を訪れる人の姿があった。福島県内では196人が行方不明のままで11日も警察などによる捜索が進められている。

 一方、この春、ここ浪江町をはじめ、4つの町や村では帰還困難区域を除いて避難指示が解除されることが決まった。ただ、港周辺は災害危険区域のための住宅の建設はできない。水産加工場などの建設はこれからの状況による。アンケートでは解除後も町に戻らないと答えた人は住民の半分以上にのぼる。「あの場所で行われている廃炉作業が心配でまだ戻れない」と話していた住民もいる。これからも一人一人に寄り添った支援が求められている。