夏休み「子どもの動画投稿」のリスクは?
夏休み真っただ中、自分で撮影した写真や動画などをインターネット上に投稿する子どもが増えている。写真や動画投稿のリスクについて考える。
■“誘拐犯”も動画を見ている
小学生くらいの子供たちにも浸透しているSNSや動画共有サイト。新しい自己表現の一つとしてなど、便利な面はたくさんあるが、思わぬトラブルに見舞われることもあると専門家は警鐘を鳴らす。
「子どもを誘拐しようとする犯人が見ていた時に、動画で情報があった方が本人の特定がしやすいです。世の中にはネットストーカーのような人もいると思いますので」(Webメディア評論家・落合正和氏)
警察庁のまとめによると、去年1年間にSNSを利用して、犯罪の被害にあった18歳未満の子供は全国で1736人にのぼり、過去最多を更新したというデータもある。
■生徒自身が作る「SNSルール」
そんな中、東京都立・日比谷高校では生徒自身に「SNSの使い方ルール」を作らせ、指導している。生徒たちからは「(具体的な)ルールで気をつけて」と言われているほうが、安心感があるという。
【SNS日比谷ルール】
・定期考査前はSNS利用を減らす。
・情報を流す時は出典を明確にする。
・LINEのタイムラインの公開先には気をつける。
・自分が特定できる情報を流す時は鍵アカウントにする。
・投稿内容を確認してから送信する
■郵便物の写り込みにも注意を
トラブルを未然に防ぐためには、撮影する段階で注意が必要になる。最近のカメラは性能が良いので、まわりに郵便物があると、住所まではっきりとわかる場合がある。また、建物名や町のシンボルとなるようなものが写っていると、場所が特定されやすくなってしまう。写真や動画を投稿する前に、よく確認が必要だ。