米大統領選最終盤 ハリス氏は“批判”封印 トランプ氏“暴力的発言”止まらず
アメリカ大統領選は、まれにみる大接戦のまま日本時間5日夜から投票が始まります。最新の支持率はトランプ氏がリードしているものの、その差はわずか0.1ポイント。ただ、選挙最終盤にきてトランプ氏の暴力的な発言に批判が上がっています。
アメリカ大統領選前、最後の日曜日、激戦州の1つ、ミシガン州の大学では、接戦のカギを握るとされるZ世代を含む若者が主役の登場を待ちわびていました。
そして、大歓声の中、登場したハリス副大統領は、「Z世代を愛している。あなたたちが変化を待ち望んでいると知っている」と発言しました。
この日の演説には、“ある変化”が見られました。これまで、ハリス氏が繰り返してきたのは、トランプ前大統領への批判。
ハリス副大統領(2日)
「トランプと違って、私は自分の意見に反対する人を敵とは思わない」
ハリス副大統領(先月31日)
「私たちはみんな知っている。トランプは不安定で、復讐(ふくしゅう)に執着し不満たらたら」
しかし、この日はトランプ氏の名前を一度も口にしませんでした。
ハリス副大統領
「政党や自身よりも国を優先し、全てのアメリカ人のための大統領となることを誓う」
批判を封印し、全国民のために分断の政治を終わらせると強調しました。
ハリス副大統領
「あなたの投票はあなたの声、あなたの声はあなたの力です。私たちが戦えば勝つ!」
一方、激戦州、ジョージア州に現れたトランプ氏はというと…
共和党候補 トランプ前大統領
「ハリスって誰? 誰も知らない。カマラ(ハリス)お前はクビだ! 出ていけ!」
相変わらず、ハリス氏への批判を展開。
トランプ前大統領
「この4年で状況はましになったか?」
「NO!」
トランプ前大統領
「火曜に投票してくれれば、インフレを終わらせ、犯罪者の流入という侵略を止める。火曜に投票に行ってくれ、その後はさっさと終わらせてパーティーだ!」
この日、1日で3つの州をまわったトランプ氏。その1つは、7月に銃撃事件が起きたペンシルベニア州です。屋外での演説だったため、トランプ氏の周りには防弾ガラスが設置されていました。
トランプ前大統領
「私を狙うためには、フェイクニュースを貫くように撃たなければならない。そうなったとしても、私はそれほど気にしない」
取材している報道陣が銃撃される事態になっても構わないともとれる発言。その前は…
トランプ前大統領(先月31日)
「彼女の顔に銃が向けられた時、どう感じるだろうね?」
ハリス氏を支持する共和党元議員のリズ・チェイニー氏について「銃の標的にする」と述べるなど、選挙戦の最終盤、暴力的な発言を繰り出し、批判の声が上がっています。
最新の支持率では、トランプ氏がリードしているものの、その差はわずか0.1ポイント。大接戦のアメリカ大統領選は、日本時間5日夜に投票が始まります。
【大統領候補の支持率 民主党ハリス氏48.4% 共和党トランプ氏48.5% 10/11~11/3 RealClearPolitics】