選挙戦にSNS、もたらす功罪と注意点は
ニュースのポイントをコンパクトにまとめた「深層NEWS ここにフォーカス」。日本大学の岩渕美克教授に、SNS(=ソーシャルネットワーク)を使った選挙戦がもたらす功罪について聞いた。
◇
「時と場所を選ばないSNSは、選挙情報を取得する側、たまたまフェイスブックにあったから見ちゃったとかを含めると、拡散能力や周知能力はかなり高い。いい意味でいえばきちんとした政策を、時間の制約がないので、細かく自分の信念を述べることができる」
「一方ではその中に、悪意を持ってかどうかは別として、いわゆるフェイクニュースのような形でかなり拡散してしまっているというのが現状。いくつか、候補者間で言った言わないとか、こういうのがあるとか、有権者に聞いたとか、かなり出てきている。新たな“怪文書”を作成する、ものすごく簡単な手段がSNSになっている部分もある」
「SNSの一番の問題は、信頼度。誰でも発信できるということは、意図的でも意図的じゃなくても、あるいは誰かに聞いたということを『誰かに聞いたよ』とそのままやっても、そのうち『誰かに聞いた』がなくなって『こうなんだよ』ということでフェイクニュースまがいが広がる懸念がある」
「ニュースを見て面白いなと思ったら第一次情報を見る。選挙でいえば政党や候補者のホームページなり何なりを見るとか。それを見て第一次情報に触れることが大切。なかなか面倒くさいからしないので、メディアリテラシーが残念ながら醸成されないのが現状」
◇
※BS日テレ「深層NEWS」10月19日放送分より。