九州北部豪雨「避難」に関する検討会
山あいの川が氾濫し、大きな被害が出た九州北部豪雨の教訓を踏まえ、国は30日、「住民避難」をテーマに検討会を開いた。
今年7月の九州北部豪雨では、山あいの中小河川が氾濫し、福岡県朝倉市の死者・行方不明者は、35人にのぼったが、当時、市は住民から通報があるまで川の氾濫を覚知できず、避難勧告を出せなかった。
この教訓を踏まえ、30日に国が開いた検討会では、コストの安い水位計を中小河川にも設置していく方針が示されたほか、気象庁が公開している「洪水警報の危険度マップ」についても議論された。
これは雨量の予測などに基づいて3時間先までの川の危険度をリアルタイムで予想するもので、九州北部豪雨災害時には、赤谷川の氾濫が通報された約1時間前から、「避難開始」を表す「うす紫」を示していた。会議ではこうした情報を自治体がうまく活用すべきとの意見が多く出た。