1万円超え 「金店頭価格」過去最高に “砂金採り“テーマパークや買い取り店にはさっそく人が…
29日、金の店頭価格が1グラム当たり「1万1円」を記録し“初めて”1万円を超え、過去最高値を更新しました。そのニュースに触発された人々で賑わっていたのは、貴金属買い取り店や、“砂金採り体験”ができるテーマパークです。
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29日、静岡県伊豆市にある金のテーマパーク「土肥金山」では、かつての“ゴールドラッシュ”さながらの光景がありました。
お客さん
「これだ、やったー! 来た~マジで」
「とれました、これです。ちっちゃい~」
ここでできる体験が“砂金採り体験”です。大人750円、子供650円で30分間掘り放題。
お客さん
「きょう朝ね、ニュースで見たんですよ。金が好きだから一獲千金を夢見て」
いつも以上に、気合いが入ります。
29日は、日本の金相場にとって“歴史的な1日”になりました。「土肥金山」には“ギネス世界記録”の“250キロ”の巨大金塊(非売品)を飾っていますが、29日のレートで計算すると、過去最高額の25億円。
土肥金山 國分歩さん
「本日1グラム1万1円になりまして、こちらの世界一の金塊25億円になりました」
金の価格がついに“大台”を突破したのです。
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都内にある金の小売り大手の「田中貴金属」。この店の金の店頭販売価格が国内の代表的な指標とされています。ここ数か月は1グラムあたり9000円台後半で推移していましたが、前日の28日と比べ28円高くなり、29日は「1万1円」を記録。“初めて”1万円を超えて、過去最高値を更新したのです。
街の人
「え~10,001円?」
「ちょっと家の中探します」
「家にある金を集めて売ろうかなと」
リスクはあるものの、金の資産価値に改めて注目する人もいます。それもそのはず、2か月ほど前には約980万円だった1キロの「金の延べ棒」の価格は…
ギンザタナカ銀座本店 山口大介副店長
「1キロバー(延べ棒)は1000万円と1000円になります」
人によっては“給料1か月分”、20万円もその価値がアップしたことになります。金の高騰が止まらない理由は…
ギンザタナカ銀座本店 山口大介副店長
「海外金相場の高値止まり。加えて円安の影響が非常に大きいです」
外国の為替市場で円安が進んでいることや、中国経済の先行きへの懸念などから、安全資産とされる金が買われていることが要因です。
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「金を売るなら今」とばかりに、貴金属などを買い取る都内の店「KOMEHYO新宿店」では29日、さっそく金を売りに来た人がいました。
――何をいくらで売った?
金を売りに来た人
「華奢(きゃしゃ)なリングなんですけど18金の。(買い取り金額は)8000円です。けさのニュースで金相場のことを知りました」
家の中に眠っていた金のアクセサリーを売り、新たに金のアクセサリーを買い足したといいます。
金を売りに来た人
「また指輪なんですけど、同じぐらい1万円で、ちょうど買い替えみたいな感じでできました」
KOMEHYO新宿店 伊藤慶一郎チーフ
「当社でも急きょ買い取りキャンペーンを行いまして、買い取りを強化しているので売却のタイミングとしては非常によいかと思います」
店側も“1万円突破”を受け、急きょ金の買い取り額を10%アップするキャンペーン(※上限1万円)を実施。専門家は円安や情勢不安などが続けば、今後さらに金の価格が上がる可能性もあるとしています。