×

12/23“退位”で平日に?新たな祝日は

2017年12月22日 20:08
12/23“退位”で平日に?新たな祝日は

政府が、現在、祝日となっている天皇誕生日の12月23日について、天皇陛下が退位された後は平日にすることを検討していることがわかった。天皇陛下の退位に伴う祝日について考える。


◆祝日として残すには法改正が必要

まさに、あす23日は天皇誕生日。国民の祝日は法律で定められているので、天皇陛下の退位後、このまま何もしなければ、12月23日は祝日から平日になる。そして、新天皇に即位される皇太子さまの誕生日、2月23日が新しい天皇誕生日として、平日から祝日に変わる。

もし12月23日を祝日のまま残すなら、法律を改正する必要があるが、現時点では政府の中にその動きはなく平日にする方向で検討しているという。

今年はたまたま「天皇誕生日」と土曜日が重なってしまったが、平日であれば、お休み。陛下の退位後、2019年12月のカレンダーを見てみると、23日がもし祝日のままであれば3連休になり、その後、クリスマスを迎えることになる。しかし法律を改正しなければ、平日になるということだ。


◆最終的な判断は

クリスマスや年末を前にした祝日から平日になると、経済的な影響もありそうだ。祝日のまま残る可能性はないのか。菅官房長官は21日の会見で、こう話していた。

菅官房長官「皇位継承後の12月23日を平日とするのか、あるいは新たな国民の祝日とするのか、国民各層の幅広い議論が、これは必要だというふうに思っております」

つまり、政府は平日にすることを検討しているというのだが、最終的な判断に向けてはまだ議論が必要だと話している。


◆歴代天皇の誕生日は…?

ちなみに、昭和天皇の誕生日である4月29日は、昭和から平成に変わった1989年に有識者による議論を踏まえて祝日として残す法改正が行われ、「天皇誕生日」から「みどりの日」になった。その後、2007年には名称が変わって「昭和の日」となったが、国民の祝日のままとなっている。

いま、この「昭和の日」がどういう日として位置付けられているかというと、“激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす”ための日とされている。

そして、明治天皇と大正天皇の誕生日はどうなっているかというと、明治天皇の誕生日の11月3日は「文化の日」として祝日のまま残っている。一方、大正天皇の誕生日である8月31日は、平日。その時代時代で判断されてきたのだ。


◆なぜ今回は平日を検討?

ある政府関係者は、「新たな天皇が即位された後に、上皇誕生日を祝うのかということになる」と話していた。つまり、退位後に天皇陛下は上皇になられるが、上皇と新しい天皇との『二重権威』につながってしまう懸念があるということなのだ。

一方で、みどりの日のように、名称を変えるのも1つの方法だという声もある。これだけ定着している祝日ということもあるし、長くおつとめになっている天皇陛下への感謝の気持ちがあるので残してほしいという声もあるだろう。

政府には国民の意見を幅広くきいて結論を出してほしい。