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国内初 ES細胞使ったヒトへの治験を許可

2018年4月30日 10:17
国内初 ES細胞使ったヒトへの治験を許可

ES細胞を使った「ヒト」の治療について、国が国立の小児専門の病院による「治験」を、30日付で、許可したことが分かった。ES細胞を使ったヒトへの治療は国内初となる。

ES細胞は受精卵から作られるもので、iPS細胞と同じように、様々な細胞に変化するため、臓器などの機能回復に使える、と期待されている。

国立成育医療研究センターの研究チームは、生まれつき、肝臓でアンモニアが分解されずに血液の中にたまる「高アンモニア血症」の赤ちゃんの肝臓に、ES細胞から作った肝臓の細胞を移植する研究を進めていて、国は30日付で、「治験」としての実施を許可したという。

この治療は、肝臓移植を待つ間に赤ちゃんの状態が悪化するのをくいとめるのが目的で、センターは、早ければ秋に1例目を行い、2年間で5例の手術を予定している。

国立成育医療研究センター・笠原群生医師「臓器移植する前に高アンモニア血症で命を落としてしまって、我々の所までたどり着けないお子さんたちをたくさん見てきてますので。そういったお子さん(たちに)大きく育ってほしい」

海外では、ES細胞を使ったヒトへの治療が行われているが、国内では初めてとなる。