「お墓」も登場!「ふるさと納税」返礼品
自治体に寄付をするとお礼の品などをもらえる「ふるさと納税」。年々、人気が拡大している。ほかの地域にはないモノやアイデアで勝負しようという自治体が増える中、ついに返礼品に「お墓」まで登場した。
27日、刃物の街として知られる岐阜県関市が発表したふるさと納税の返礼品。
関市企画広報課・脇田洋平さん「『たまごっち』でありますとか『写ルンです』という物をラインアップしております」
「たまごっち」に「写ルンです」など、平成初期の懐かしのヒット商品。これを返礼品に選んだのにはあるワケが…
関市企画広報課・脇田洋平さん「元号『平成』と同じ名の地域があります」
関市には、漢字で平成と書く、「へなり」地区が存在。人口わずか18人の小さな地区だが、この名前にちなんだ返礼品だ。
関市企画広報課・脇田洋平さん「(Q.平成(へなり)地区と『写ルンです』は関係ある?)特に作製などは行っていないんですが、平成地区の周知につなげていければ」
実は、全国に寄せられたふるさと納税は2016年度、寄付額が過去最高の2844億円を記録。
激化する返礼品競争の中、今、アイデア勝負の返礼品が次々と登場している。
長野県小諸市は今年、“驚きの返礼品”を発表。
石造りの壁が特徴の建物。実は、返礼品というのは…
小諸市総務課・栗原良専務主任「小諸市が展開する“合葬墓の永代埋葬権”になります」
市営の共同墓地に誰か1人の遺骨を納骨する事ができる権利。
必要な寄付額は“24万円”。やや高額だが、問い合わせが毎日のように殺到。すでに5組6人が、この権利を手に入れたという。
長野県在住の松本さんは、この権利を手に入れた1人。どこに魅力を感じたのだろうか。
松本三男さん(78)「いつ見てもすばらしい光景やなと思ってます」
晴れていれば、北アルプスの山々を望める絶好のロケーション。さらに…
松本三男さん(78)「草刈りなんかもきちっとやってくれるし」
草刈りや掃除など市が管理してくれ、追加費用もかからない。
このように、物ではなく、「自身がサービスを受ける形の返礼品」は今、トレンドの1つとなっている。
長野県諏訪市では…
長野県諏訪市・金子ゆかり市長「諏訪湖の花火にご招待して、それを体験していただくメニュー」
名物の水上スターマインや全長2キロのナイヤガラ花火。返礼品は、8月に行われる、諏訪湖の花火大会のプレミアムシートだ。
長野県諏訪市・金子ゆかり市長「通例50万人近くの人が、この花火のために諏訪にやってくる」
プレミアムシートは、花火を打ち上げる場所の真正面にある最上級のペア席。これと同等の席を一般で購入しようとすると、例年およそ30倍の競争率があるというが、こちらは、寄付さえすれば、先着順にチケットを入手できる。
その寄付額は…
長野県諏訪市・金子ゆかり市長「10万円のご寄付をいただいた方、50組にお配りします」
10万円の寄付で花火を観覧。ふるさと納税の新たな形となるのだろうか。