茨城・東海村 原発事故を想定し避難訓練
東海第二原発がある茨城・東海村が16日、原発事故を想定して大規模な避難訓練を行った。
16日の訓練には、東海村の職員や住民ら約300人が参加し、東海第二原発で燃料プールの冷却ができなくなり国が全面緊急事態を宣言するという想定で行われた。
体が弱く、すぐには逃げられない高齢者らが事前にバスに分乗して避難を開始。その後、原発から5キロ圏内の村民も乗用車に分乗し、90キロ先の茨城・取手市に向かった。
東海村があらかじめ選定したルートを実際に走る避難訓練をするのは初めて。避難先の取手市では炊き出しの訓練などが行われた。
訓練の参加者「もっとこう、緊迫感をもって(訓練を)やれればいいかな。道路事情が全く想定できませんね」
東海第二原発は、今月、原子力規制委員会が安全対策の基本方針に事実上の合格を出している。30キロ圏内の人口が96万人と国内の原発で最も多く、実際の避難では深刻な渋滞が起きると予想されている。