もんじゅ 使用済み核燃料の取り出し延期に
福井県の高速増殖炉もんじゅで今月始まる予定だった原子炉内の使用済み核燃料の取り出しが、来月以降に延期されると国が福井県などに伝えた。
もんじゅの廃炉では、その第一歩として今月、原子炉に満たされた液体ナトリウムから使用済み核燃料を取り出す作業が予定されていた。
液体ナトリウムは空気に触れると発火するため、慎重な作業が求められるが、今月、必要な機器に不具合が相次いで発覚。27日の会議で文部科学省は「スケジュールありきでなく安全第一で進めるべき」と説明し、当初7月としていた使用済み燃料の取り出し開始を8月以降に延期する、と福井県などに伝えた。
福井県・藤田穣副知事「出だしからこういうことでは今後原子力機構が安全にもんじゅの廃止を実行できるのか県民は不安を感じる」
福井県の藤田副知事は、廃炉の工程を原子力機構任せにするのではなく、国が責任をもって指導監督するよう改めて求めた。