堤防決壊の真備町 特別警報が出た時には…
西日本各地に甚大な被害をもたらした豪雨から6日で1か月。堤防が決壊した岡山県倉敷市真備町では、特別警報が出た時には、既に避難が難しくなっていた。
真備町の末政川は今はほとんど水がない。決壊した堤防はこの1か月で元の堤防と同じ高さまで土のうを積み上げる応急工事が完了した。しかし、被害にあった住宅は大きく壊れ、土砂が流れ込み、元の生活を取り戻せていない。
真備町では、末政川など8か所で堤防が決壊し、住宅の半数以上が浸水。まび記念病院などに多くの方が取り残された。岡山県全体の死者61人の内51人が真備町で亡くなった。
実はこの堤防が決壊する前から大雨で町が浸水し、避難が困難だった。そうした中、堤防が決壊し濁流が住宅に押し寄せた。
また、被災した家から出た災害廃棄物も深刻。回収や処理が追いつかず、町内の至る所に積まれているのを目にした。今も猛暑の中、住民の皆さんは、家の片付けに追われている。
先週の台風12号の時、真備町の多くの方が、台風の接近前に避難した。そうした早めの避難。特別警報が出る前に、川が氾濫する前に逃げることで、命は守れるのではないだろうか。