豪雨から1か月 堤防決壊の倉敷市真備町は
西日本の各地を襲った想定外の豪雨災害から6日でちょうど1か月がたった。全国で219人の方が亡くなり、今なお、行方不明の方が広島県で6人、岡山県で3人、愛媛県で2人、大阪府で1人となっている。
倉敷市真備町では、小田川とその支流であわせて8か所の堤防が決壊し、51人が亡くなった。
堤防の決壊した部分には、堤防の元の高さまで土のうを積み上げる工事が行われ、今月3日までに仮復旧を終えた。しかし、全世帯の半数以上が浸水被害を受けた真備町では、1か月たった現在も、2000人近い人が避難生活を送っていて、長引く避難生活に疲れとストレスがたまっている。
住む家を失った人のために、民間の賃貸住宅を借り上げるみなし仮設住宅の提供なども始まったが、全壊した住宅は真備町だけでも4000戸近くあって、いつまで避難生活が続くか見通せない。
また、真備町では、浸水した5つの小中高校の校舎が使えないため、校庭にプレハブ校舎を建てて授業を行う予定。子どもをもつ家庭では、2学期から友達のいる学校に行くのか、避難先や転居先の学校に転校するのか頭を悩ませている。
豪雨被害から1か月、被災した人たちに話を聞くと、「災害は自分の身に起こらないと自分事としてとらえるのが難しい。だから、きっと忘れられてしまう。けれど、忘れないでほしい」と話していた。被災した人たちが日常の生活を取り戻せるように、息の長い支援が求められている。